TBS「世界遺産」放送25周年でデジタル教材に 経産省「STEAM ライブラリー」で公開中

ユネスコ世界遺産センターと長年パートナーシップを結び、1996年から世界各国の世界遺産を撮影し放送しているTBS系「世界遺産」(毎週日曜、午後6時)が昨年4月に放送25周年を迎え、番組初の探究学習プログラムを制作した。

TBS「世界遺産」がデジタル学習プログラムに【写真:(C)TBS】
TBS「世界遺産」がデジタル学習プログラムに【写真:(C)TBS】

探究学習のプロ集団a.schoolとコラボして制作

 ユネスコ世界遺産センターと長年パートナーシップを結び、1996年から世界各国の世界遺産を撮影し放送しているTBS系「世界遺産」(毎週日曜、午後6時)が昨年4月に放送25周年を迎え、番組初の探究学習プログラムを制作した。

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「世界遺産」は世界130か国以上で撮影してきた美しく貴重な映像を生かし、そもそも世界遺産とは何か、世界遺産はなぜ誕生したのか、さらに“「世界遺産」の創り方”など、普段の番組とはまた違う面白さが詰まった内容となっている。膨大な映像アーカイブスから選び抜いた動画と、世界中を取材することで得てきた番組スタッフならではの知見を活用し、探究学習のプロ集団a.school(エイスクール)とコラボレーションして制作した世界で唯一のプログラムだ。

 プログラムは、経済産業省が2021年3月にスタートしたデジタル教材のプラットフォーム「STEAM ライブラリー」で公開中。昨年、番組が経済産業省の公募に企画を提案し採用され、3月1日から学習プログラム「映像で学んで創る『世界遺産』~未来の地球に遺すべきものとは?~」が「STEAM ライブラリー」のデジタル教材として公開された。

 番組が今回制作したプログラムは中高生が対象で、1コマ50分、全8コマの構成。貴重な映像満載の動画教材は、25年にわたり世界遺産を撮影・編集してきたTBSスパークルのベテランスタッフが制作。また、「世界遺産クイズ」など教室授業の進行を手助けするスライドや、学習者(生徒たち)が取り組むワークシート、さらに番組スタッフの知識が詰まった教員向けガイドを、a.schoolが制作した。

 前半の4コマは動画が中心。そもそも世界遺産とは何なのか、なぜ誕生したのかから始まり、世界遺産を選ぶ基準とそれが時代に合わせてどう変化してきたのか、さらに環境や紛争、開発など世界遺産が直面している危機について、豊富な映像を軸に学び考えていく。後半の4コマは学習者(生徒たち)によるグループワーク。2つのワークプロジェクトから選択可能で、1つは「自分たちの住む地域で新しい世界遺産候補を探し、ユネスコへの推薦書を作ろう」というもの。前半に学んだ世界遺産を選ぶ基準などの知識を使って、「我が町の世界遺産」を創る。もう1つは「世界遺産のミニ番組の構成台本を創ろう」というもの。番組スタッフが持つ制作ノウハウを伝えつつ、自ら調べ考え、さらに表現することを学んでいく。

 番組プロデューサー・堤慶太氏のコメントは以下の通り。

「今回のプログラムは中学生・高校生を対象としていますが、大学生や社会人でも面白く学習できるものだと思います。普段の番組では個別の世界遺産を扱っているのに対し、このプログラムは世界遺産全体を俯瞰するようにできています。また後半の「『世界遺産』を創る」2つのワークも、どうやったら新しい世界遺産の選び方が伝えられるか、どうやったら番組作りのノウハウが伝えられるか、みんなで知恵を絞って作りました。他に類を見ない学習プログラムが出来上がったと自負しています」

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