Jリーガーの道を断念、芸能界で「ヒーロー」の夢かなえる 俳優・樋口幸平が手にした好機

「ヒーローになること」という夢をかなえた樋口幸平【写真:舛元清香】
「ヒーローになること」という夢をかなえた樋口幸平【写真:舛元清香】

周囲のアドバイスも糧に「縁を大切にして、絆を深めていきたいです」

「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」は、昔話の「桃太郎」がモチーフ。樋口は赤ん坊の頃、桃型のカプセルに乗って人間界にやってきた21歳の青年・桃井タロウを演じる。お供のサルブラザー(ブルー)、オニシスター(イエロー)、イヌブラザー(ブラック)、キジブラザー(ピンク)と、敵に立ち向かっていく設定だ。

「芸能界に入る時の最初に立てた目標が、『ヒーローになること』でした。僕はサウナが好きで、近所の銭湯によく行ってたんですが。そこで、ウルトラマンメビウスと、(侍戦隊)シンケンジャーのシンケンレッドを戦わせている子どもを見て、『いつか僕のフィギュアで遊んでくれる子がいたらいいな』と思いました。撮影では、特撮の世界で数々の人気作を生み出している田﨑(竜太)監督にしごいていただいているので、たくさんのことを吸収して、子どもたちに愛されるヒーローになりたいです」

 ドンブラザーズの面々は、変身銃型武器・ドンブラスターにアバタロウギアを装着し、さまざまな姿に変身する。桃井は、剣術が得意で専用の武器・ザングラソードや、ドンモモタロウのバイク・エンヤライドンなどを駆使して戦いに挑んでいく。

「アバターチェンジ(変身)するときに、『ドンドンドンドンブラコ!』と言うので、ぜひまねしてほしいです。桃井タロウと僕はうそをつくことができないというところが似ています。僕はうそをつくとニヤニヤして、顔が赤くなってしまうので、すぐにバレます。見どころは、変身前と後で全然違う性格になるところです。変身後は桃井タロウが内に秘めているものがあふれ出し、戦闘時も『祭りだ、祭りだ!』と言って敵に向かっていくんです。そこに注目です。

 1話では、イエローを中心に話が進んでいきます。『桃太郎』では、主人公たちが鬼を退治に行きますが、ドラマの中で鬼はドンモモタロウのお供(仲間)という設定です。そこからしてユニークですよね。キャラクターたちの関係性など、背景についてはまだ僕たちも知らされていないので、これから明かされていくことを楽しみにしています。良い作品を作るために、『仮面ライダーリバイス』の前田拳太郎くん、日向亘くんや『ドンブラザーズ』のキャスト陣、そして先輩の駒木根葵汰さんにはたくさんのアドバイスをいただいています。番組を超えてつながっていく縁を大切にして、絆を深めていきたいです」

 インタビュー前に撮影したチェキに、樋口は緑色のペンで「縁ができたよ」と記した。次につながるのは、テレビの前にいる子どもたち、かつて「レッド」に憧れたお父さん、新たなイケメン俳優に注目するお母さんたちだ。

□樋口幸平(ひぐち・こうへい)2000年11月30日、兵庫県生まれ。小1で「キャプテン翼」に登場する岬太郎に憧れて以来、19歳までサッカー一筋だった。サッカーを断念後、186センチの高身長を生かしてモデル活動を始め、ドラマなど活躍の場を広げる。血液型B。趣味は映画鑑賞、お笑い番組を見ること、サウナ。

次のページへ (3/3) 【写真】芦屋学園時代にキャプテンマークも付けた樋口幸平の姿
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