話題の神社ソムリエ・佐々木優太を直撃 訪ねた神社は1万社以上、3児のパパの夢とは?

全国津々浦々の神社を巡り、コロナ禍の神社参拝のあり方にも思いを巡らすタレントがいる。ミュージシャン出身で、神社巡拝家・神社ソムリエとして活動する佐々木優太だ。時には愛車バイクを駆り、これまで訪ねた神社は1万社以上、拝受した御朱印は4000超。建築から文化史まで神職からも驚かれるほどの知識量を持つ。話題の人物を直撃した。

ミュージシャン出身で神社ソムリエとして活動する佐々木優太【写真:荒川祐史】
ミュージシャン出身で神社ソムリエとして活動する佐々木優太【写真:荒川祐史】

佐々木優太 「マツコの知らない世界」で話題 訪ねた神社は1万社以上、御朱印は4000超

 全国津々浦々の神社を巡り、コロナ禍の神社参拝のあり方にも思いを巡らすタレントがいる。ミュージシャン出身で、神社巡拝家・神社ソムリエとして活動する佐々木優太だ。時には愛車バイクを駆り、これまで訪ねた神社は1万社以上、拝受した御朱印は4000超。建築から文化史まで神職からも驚かれるほどの知識量を持つ。話題の人物を直撃した。(取材・文=吉原知也)

 話術に長けた関西弁で、神社にまつわるトリビアを披露し、相談者の悩み事や成就させたい願いに合った神社までも紹介できる博識ぶり。今年に入ってTBS系「マツコの知らない世界」に出演し、ラジオのゲスト出演などで注目度が上昇している。

 神社にのめり込むきっかけは、運命的だった。もともとミュージシャン志望で、19歳、20歳で3万5000円とギター、ハーモニカを抱えて上京。それでも音楽だけでは食べていけず、アルバイトを掛け持ち、フリーランスでイベント運営スタッフの仕事に就くように。そんな日々の中で、12年前の9月のある日、夜中2時に目が覚めた。突然思い立ったのは「今すぐ伊勢神宮に行かなければ」。東京の自宅から当時の愛車ドゥカティを走らせた。初めて訪れた名所で、御朱印をもらった。

 そこから、奇妙な展開に。「気になった方に行こう」とそのまま西へ。大阪市内の港にたどり着くと、フェリーが目に留まった。急いで乗船すると、行き先は「宮崎県」。思い浮かんだのが、神話で有名な「高千穂」だった。道行く人に聞きまくり、目的地へ。その後は、熊本に立ち寄ってから、自宅に戻った。しかし、戻った後の生活は「まったく変わらなかった」。ただ、神社への興味は高まり、赴くままに全国の神社を参拝して回るように。建築様式や土地の歴史が気になり、宮司や地元の人に聞き込み、知識を蓄積。周囲の人にも、神社の魅力を話すようになっていった。

 それから約2年後、巡拝は800社ぐらいだったころ。都内のテレビ局のイベント運営をしていたとき、現在の所属事務所のマネジャーと出会う。共通の知人と一緒に話しているうちに、神社のトークをしたところ、「話が面白い」(マネジャー)とスカウトされた。音楽からの方向転換で、神社に関するトークをメインに。ここから「回り始めました」。講演会、バイク雑誌の連載、書籍の出版と年を経るごとに神社に関する仕事が舞い込み、活動機会が増えていった。「より一層、人のためにこの活動をしていきたいと思うようになってきました。僕のトークを通して、皆さんにいろいろな神社を知っていただくのはうれしいですが、もっと役に立つ存在になりたいです。相手の方の人となりを踏まえて、思いや願いに合わせた神社をご提案する、ソムリエのような役割を目指しています」と熱く語る。

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