“元ウルトラマン”の市長がこだわるエンタメ街おこし「市民が楽しめる場が必要」
人気アイドルグループをPR役に、アニメ制作も検討中
福田市長はこれまで、中間市外の企業、団体と数々の連携を実現させてきた。相手はソフトバンク、大塚製薬、九州大などで、新型コロナウイルス対策では昨年7月、イオンを駆使した空気清浄機「AirFuture」の実証実験を展開。市役所内応接室での菌数が、1時間で1200から140に減少したことを確認した上で「AirFuture」を消防署内、救急車に置くなどしている。そして、エンタメ部門では福岡県を拠点にする人気アイドルグループLinQを「中間市未来のまちづくりアンバサダー」に起用。さらには、中間市を舞台にしたアニメ制作を検討している。
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「LinQの皆さんには、既にラジオ番組などで中間市のPRしていただいています。アニメをやりたいのは、世界に向けた発信力があるからです。『君の名は。』や『この世界の片隅に』のように、中間市を舞台にして市民も登場する物語を世界に発信すれば、市は必ず元気になります。考えているのは、どん底にある市がV字回復で盛り上がるストーリーで、市長がサイボーグという設定です。しかし、議会には反対されましたので、今は練り直しているところです」
ただ、福田市長が接戦で再選した現実から、福田市政に賛同しない市民、議員も多くいる。今後も運営は難しさを伴うことは必至だが、福田市長は「反対するのは簡単ですが、外部の力も借りながら、一緒に盛り上がれる何かをやり続けるべき」と力説。その上で「エンタメにはその力があると僕は信じています。ちなみに、市民が参加してくれた『BAD CITY』に、僕は悪い市長役で出ます。セリフはありません(笑)」と話している。
□福田健次(ふくだ・けんじ)本名・福田浩。1960年(昭35)10月11日、石川県小松市生まれ。高知大理学部数学科中退。18歳で芸能活動を始め、エキストラ、ス―ツアクター、モデルを経て俳優に。ドラマは日本テレビ系「あぶない刑事」、NHK大河「武田信玄」、テレビ朝日系「はぐれ刑事純情派」などに出演。映画は「ゴジラ」「零戦燃ゆ」「小松みどりの好きぼくろ」など多数出演。93年9月から、福岡市でタレント活動を開始して人気者になった。17年4月10日、中間市長選挙に出馬表明。6月18日の投開票日では、他2人の候補者を破り、初当選した。任期満了の21年6月の同選挙で再選された。好きな言葉は「寒青(かんせい)」。趣味はウエイトトレーニング。