【インタビュー】山谷花純、舞台「ヘンリー八世」出演…吉田鋼太郎からもらった“金言”
主演映画「フェイクプラスティックプラネット」も公開中
――現在は主演映画「フェイクプラスティックプラネット」も公開されています。見どころ教えてください。
「今の現代社会を、ファンタジーの要素もいれて、見た人が受け取りやすく、描いている作品だと思います。自主制作ならではの、ものづくりの部分も見てもらえたらと思います。
――演じる主人公はネットカフェで暮らす貧困女子です。
「対人恐怖症で、ちょっと潔癖でもあります。精神的に繊細な部分がある子だったので、お芝居の中では、人との目の合わせ方や、細かい仕草を意識しました。人に対して何かを発信するというよりも、その人自身の本質を考えながらお芝居をしました」
――同映画では2019年のマドリード国際映画祭で最優秀外国語映画主演女優賞を受賞しています。
「賞をとったことで、一歩、足跡を残せたかなと思いました。撮り終わってから、3年くらい時間が経っていますが、それでも評価して頂くのは特別な思いがありますね。人生で、賞を頂いたことは1度もありません。新鮮な気持ちでした」
――今後、女優としてどのようなステップを踏んでいきたいですか。
「1個1個、自分の血肉として、蓄えたうえで、階段をあがっていけたらといいなと思います」
――“血肉”とはどういう意味でしょうか。
「体にしみこませる感じです。それを捨てるというわけではなくて、ちゃんと残した上で、積み重ねていくことが大切だと思っています」
――毎日、緊張の日だと思いますが、何かリラックス方法はありますか。
「寝る。休む。ベッドに入る。それくらいしかしていないですね(笑)。すっぴんでは行けない稽古場なんですよ。蜷川(幸雄)さんの“武装して芝居をしなさい”という風習が残っていて、まず、顔を作るんです。アンの顔を作って、似せて、家を出ていますね。毎日、1日中稽古をしていて、ほとんど人とも会っていないです」
――張りつめていますね。
「共演している宮本裕子さんに、いい整体を教えてもらって、針を打ってもらったのは、よかったです。久々にリラックスできました。よだれを垂らして寝ちゃいました(笑)。あと、事務所の新年会で、久々に気心が知れたスタッフさんと会話できたのはだいぶんリラックスできました。川栄(李奈)ちゃんにも会って、元気そうで本当によかったなあと思いました」