【RIZIN】ジョシカクの“超新星”伊澤星花の素顔 後輩にベットを貸し、こたつで寝る優しき「天才」
「女子格闘技界の超新星の大学院生です」。24歳の伊澤星花(フリー)は、9日に行われた「Yogibo presents RIZIN.33」(さいたまスーパーアリーナ)の追加対戦カード発表会見で、対戦相手のRIZIN女子スーパーアトム級王者・浜崎朱加(AACC)の目の前で言い放った。自身を“超新星”と称した伊澤とはどんな人物なのか。作新学院の後輩である関くるみさんと橋本果奈さんに話を聞いた。
大みそかに浜崎朱加と対戦 MMAは4戦4勝の負けなし
「女子格闘技界の超新星の大学院生です」。24歳の伊澤星花(フリー)は、9日に行われた「Yogibo presents RIZIN.33」(さいたまスーパーアリーナ)の追加対戦カード発表会見で、対戦相手のRIZIN女子スーパーアトム級王者・浜崎朱加(AACC)の目の前で言い放った。自身を“超新星”と称した伊澤とはどんな人物なのか。作新学院の後輩である関くるみさんと橋本果奈さんに話を聞いた。(取材・文=島田将斗)
DEEP JEWELSストロー級チャンピオンの伊澤。MMAの経験はまだ浅く、格闘家人生を歩み始めて1年が経ったばかりの選手だ。戦績は4戦4勝の負けなしと輝かしいスタートダッシュを決めている。
「天才です。なんでもできちゃう」
「天才なのにさらに努力するから、すごいことになっちゃう」。
そう表現する後輩たちの目は、憧れのアイドルに向けられるかのように輝いている。
伊澤のバックボーンはレスリング、そして柔道だ。中学時代にはレスリングで全国大会優勝、高校では柔道でインターハイ(52キロ級)3位入賞。大学でも東京学生柔道優勝大会女子5人制団体の優勝メンバーという実績を持つ。
伊澤の前では78キロ級の相手も振り回されてという。
乱取り経験のある橋本さんは「パワーが強すぎるというわけではないのですが、力の伝え方が上手いです」と明かす。また、別の後輩は「もともと足技が上手でインターハイでも活躍してきました」と得意げに語った。
柔道において「足技が上手い選手」というのは技に入るタイミングが上手いということも指す。MMAでは、相手のテイクダウンに生かせるほか、コンビネーションに組み入れることも可能だ。
MMAデビューからわずか1年でのRIZIN参戦。それも女子格闘家の第一人者ともいうべき浜崎が相手だ。素質の片鱗が見えたのは、浜崎のジムメート・本野美樹との試合だ。
伊澤は本野に対して2戦2勝。1戦目は判定勝ちだったが、2戦目のタイトルマッチでは1回に腕ひしぎ十字固めを極め、一本で本野を沈めている。
橋本さんは「(2回目の対戦は)1回目の試合よりも楽勝でした。楽しそうに試合しているのが印象的でした」と見ていた。ここに伊澤の強さがあると、後輩たちは見ている。
「目標を設定すると、とことん突き詰める。さらにプレッシャーを感じない選手なんです」と証言する。新人ファイターなのに、タイトルマッチを楽しめる――。2戦目の一本勝ちが伊澤のメンタルの強さを物語っている。