【電波生活】「くいしん坊!万才」の意外な重要任務 番組P「全国のしょうゆの使われ方を調査」

人気番組や注目番組の舞台裏や魅力を探る企画。今回はフジテレビ系「くいしん坊!万才」(日曜午前11時45分)。渡辺文雄さんが初代くいしん坊(リポーター)を務め1975年にスタートしてから約47年間視聴者に親しまれている。今は11代目くいしん坊・松岡修造が全国の料理と出会い、その土地の文化や人々と触れ合い、食の喜びや出会いの楽しさを伝えている。松岡の素顔や制作陣の思いをプロデューサー・松澤祐介氏に取材した。番組誕生の経緯から話を聞くと、いきなり意外な事実が明らかになった。

11代目くいしん坊の松岡修造【写真:(C)フジテレビ】
11代目くいしん坊の松岡修造【写真:(C)フジテレビ】

松岡修造は自身のリアクションに納得いかないと「いきなり腕立て伏せ」

 フジテレビ系の長寿番組「くいしん坊!万才」(日曜午前11時45分)は、渡辺文雄さんが初代くいしん坊(リポーター)を務め1975年にスタートしてから約47年間視聴者に親しまれている。今は11代目くいしん坊・松岡修造が全国の料理と出会い、その土地の文化や人々と触れ合い、食の喜びや出会いの楽しさを伝えている。松岡の素顔や制作陣の思いをプロデューサー・松澤祐介氏に取材した。番組誕生の経緯から話を聞くと、いきなり意外な事実が明らかになった。(取材・文=中野由喜)

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「1970年代はファストフード店やファミリーレストランが街角に登場し、日本の食生活が大きく変わり始めた時期でした。そんな中、古里や家庭の味を見直そうと始まったのが『くいしん坊!万才』です。当時はまだ東京に何でも集まる時代ではありませんでした。番組のテーマは『いい味、いい旅、いい出会い』。食と旅の要素を合わせてお届けしようというのが制作側の思いです」

 番組誕生には、もう1つ驚く理由があった。スポンサーのキッコーマンにとっての大切な使命を担っていた。

「番組は全国でしょうゆがどんな形で使われているか、しょうゆの使われ方調査を兼ねています。全国各地のどういう料理にどう使われているかを調べる。昔はレシピ本が今ほど多くなく、しょうゆを普及させるためにも大切な調査でした。みんなが知らなかったけれど、こんな使い方もできるという発見にもつながっていったようです」

 調査は今も続いているという。

「今はスチールカメラマンがレシピも担当しています。各現場で、番組で紹介される料理のレシピを把握し、しょうゆがどう使われているかデータを集めています。約47年分のレシピとしょうゆの使われ方のデータが蓄積されています」

 ロケは2泊3日の行程で1日3本、3日で9本撮るそうだ。撮影には昔からの制作陣のこだわりがあった。

「歴代のプロデューサーから言われていることですが、この番組はグルメ番組ではないんです。料理だけでなく、なぜ、この地域でこの料理が食べられているのかとか、地元の方のエピソードなど、『食の背景にある話がごちそう』という考え方でやっています。2代目のくいしん坊・竜崎勝さんはよく色紙に『くいしん坊 人の情けの 食べ歩き』と書いていたそうです。スタッフの中で受け継がれ大事にしていることです」

次のページへ (2/3) 「修造さんは、この番組のときは朝と昼のご飯を抜いています」
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