大みそか恒例「年越しプロレス」が今、熱い 他では見られないカオスな組み合わせ実現
大みそか決戦はファンにとっても翌年の活躍を占う指標
バラモンケイ with バラモンシュウ&関札皓太&吉村直巳の「双子とトカゲとナオミの夢」は、一体どんなチームワークを披露するのか予想もつかない。
中之上靖文&入江茂弘&MAOの「烏合會」は、共通点がないからと烏合の衆に起因するチーム名だ。「うわ~、できれば一番組みたくなかった」と言い放ったMAOと入江の危険な関係性も、勝敗の行方を左右するだろう。中之上が間に入り、クッションになるしかない。
葛西純&関本大介&彰人の「チーム西遊記」は「葛西が孫悟空、関本が猪八戒、彰人が沙悟浄」という自虐的な自己評価からのネーミング。優勝して天竺に行けるのか。
HARASHIMA&真霜拳號&橋本大地の「LEFTOVERS」。抽選で最後に残った3人が必然的に組むことになったチーム。「残り物」という意味だが「残り物には福があるって言うからね」とHARASHIMAは爽やかな笑みを浮かべる。残り物というには強力すぎる組み合わせだろう。
今年もまた個性の強いレスラーたちが揃った。もう二度と見られない組み合わせもあるだろう。お祭り的なわいわい賑やかな興行だが、他団体の選手には負けたくないと意地を炸裂させるので、名勝負も生まれる。
昨年の優勝戦では岡林裕二が豪快なゴーレムスプラッシュで中之上を撃沈。HARASHIMAとの「スマイルピッサリ」で優勝を飾った。そして、今年DDTのタッグ王座を戴冠するなどチームも継続した。
一昨年19年は、遠藤哲哉と組んだ野村卓矢が関本大介をドラゴンスープレックスホールドで破り、見事に優勝。翌年の飛躍のキッカケとなった。
選手は一年の総決算、そして翌年の活躍を占う意味でも大みそか決戦には力が入る。そしてそれは、ファンの指針にもなる。コロナが長引き、今年も暗いご時世だった。せめて大みそかは明るく元気に、今年の有終の美を飾ってほしい。
岡林が「ピッサリ!」と元気よく締めるのか、はたまたHARASHIMAが「鍛えてるからだー!」と明るく締めるのか。あるいは、タッグの妙味を発揮したチームが優勝して笑顔を見せるのか。
行く年、来る年。リング上は「行く闘い、来る闘い」。どのチームも素晴らしいファイトを展開するだろう。来年は良い年になるように願いをこめて、楽しみたい。