電流爆破マッチの世界普及を狙う「涙のカリスマ」 デビュー47年・大仁田厚はまだまだ健在
「邪道」大仁田厚が、激動の2021年も豪華な電流爆破で締めくくった。
有刺鉄線電流爆破、電流爆破イスなど
「邪道」大仁田厚が、激動の2021年も豪華な電流爆破で締めくくった。
FMWEの12・19爆破カーニバルは「聖地」神奈川・鶴見青果市場でゴング。有刺鉄線電流爆破が1面、有刺鉄線電流爆破バットが1本、電流爆破テーブルが1台、電流爆破イスが1脚、有刺鉄線地雷爆破バリケードマットが1枚、爆破ギター…しかも20人もの選手が参加した時間差バトルロイヤルはド迫力。その爆音と飛び散る火花が冷たい外気を切り裂く衝撃はすさまじかった。
前回大会ではあまりの爆音と火花に、近隣住民が「テロだ!」と通報。パトカーに消防車、救急車が駆けつける大騒ぎになっていた。そのためか事前の消防チェックは一段と厳しくなり、邪道ロケットは禁止されたという。それでも、防寒対策を十分にとった厚着の服装でも、衝撃波が素肌にまで到達する威力だった。
大仁田は17番目に登場し、アブドーラ・小林、ミスター・ポーゴ、雷神矢口らを相手に大暴れ。電流爆破のたびに硝煙が立ち込め、リングをほの白いカーテンが囲み「邪道ワールド」は完成した。
46分57秒、矢口を仕留めた大仁田が「地獄の電流爆破ハードコアランブル」の初代王者となり、今年の電流爆破を戦い終えた。
思えば今年、コロナ禍の中で海外にも遠征したが、プランのほんの一部しか実現できなかった。世界中から届くたくさんのオファーにうれしい悲鳴を上げながら、思うようにいかない現実にモヤモヤした思いを抱き続けた一年だった。
それでも、「海外に映像を送っている。電流爆破をきちんと残したいというヤツがいてね。素晴らしい記録映像にしてくれるんだ」と声を弾ませる。日本にも熱狂的なファンが多いが、海外にも邪道にほれ込んでくれた支持者がいる。