CyberFight女子エースは強さを体現する山下実優 空手仕込みのキック殺法はド迫力
高田延彦のキックのコンビネーションに魅了された
元々、UWFが大好きだった。中でも高田延彦のキックのコンビネーションに魅了された。現在は丸藤正道のレスリングテクニックに注目している。「技を繰り出すタイミングはじめ、いろいろと勉強になる。キックのバリエーションも素晴らしいですよね」と、キラキラ輝くその瞳は乙女である。
男子選手との対戦にも乗り出したいが、丸藤から「山下選手と対戦してみたい」と逆指名され「光栄です。チャンスがあれば、ぜひともお願いしたいです」と、またまた笑みがこぼれ落ちた。
海外遠征も実現させたいという。実は東京女子としての米国遠征も決まっていたのだが、コロナ禍で中止となってしまった。山下個人ではすでに米国、イギリス、スペインで試合をしている。次の目標は東京女子での海外マッチの実現。しかもプロレス発展途上国への乗り込みを目指している。「プロレスがあまり知られていないところで、ファイトして歓声を呼び起こせたら、と想像するとたまらない」と、その構想はスケールが違う。
オフには体を休めることに集中する。趣味と言えば「サザエさん」鑑賞だという。「サザエさん一家の、家族の関係性や人物像が大好き」と破顔一笑。実は結婚願望は強いのだが「それは今ではない」と苦笑い。とにかく何事にも集中するタイプで、現在は「プロレスが恋人」ということだろうか。
来年の闘い初め1・4東京・後楽園ホール大会では、瑞希とのV4戦が控えている。「このところ、やられている。スピード、瞬発力があるし、変化球がスゴイ」と警戒している。とはいえ「苦手なタイプをまた一つ、潰すだけ。両国のメインイベントにチャンピオンとして出場します」とキッパリ。
両国国技館の花道を最後に入場する。テーマ曲「I am me」が鳴り響く中「私は私よ。山下実優よ」と胸を張って、東京女子の大トリを飾る。プロレスに一意専心の山下が進む道は、両国の花道へと続いている。