朝倉未来主催「BreakingDown」初代王者を獲得 今注目のプロレス団体「GLEAT」の野望を社長に直撃

企業プロレスの第3極を目指すGLEATが戦力補強を進めている。HEAT-UPの「一番星」井土徹也を獲得し、12・30「GLEAT Ver.2」(TOKYO DOME CITY HALL)で移籍初戦を披露することになりそうだ。

井土徹也(中)とGLEATの鈴木裕之社長(右)。左はTAMURA社長【写真:柴田惣一】
井土徹也(中)とGLEATの鈴木裕之社長(右)。左はTAMURA社長【写真:柴田惣一】

田村潔司も太鼓判を押す21歳の逸材を獲得

 企業プロレスの第3極を目指すGLEATが戦力補強を進めている。HEAT-UPの「一番星」井土徹也を獲得し、12・30「GLEAT Ver.2」(TOKYO DOME CITY HALL)で移籍初戦を披露することになりそうだ。

 GLEATはリデットエンターテインメント(LE)株式会社の一部門。株式会社ブシロードの子会社である新日本プロレス、スターダム、株式会社サイバーエージェントの傘下にある株式会社CyberFightのDDT、ノア、東京女子プロレス、ガンバレ☆プロレスとは「違う形」(鈴木裕之LE社長)だが、一般企業のサポートを受けていることは変わらない。

 鈴木社長は「新日本さんやサイバーファイトさんは、はるかかなたに存在する目標であり、まだまだ足元にも及ばないことは分かっています。7月の本旗揚げ戦『GLEAT Ver.1』始め、12・30『GLEAT Ver.2』で今年は19大会でした」と神妙だ。

 プロレスを究める「G PROWRESTLING(Gプロ)」と格闘技を追求する「LIDET UWF」の2部門を設けているが「今年はGLEATを知ってもらうための年でした」と振り返る。

 来年は両部門が合体するビッグマッチ「GLEAT」大会のゴングを「2回できれば4回、鳴らしたい」と冷静だ。「全体では50試合を目指したいが、現実には35試合でしょうか」と、ただ夢を追いかけているのではなく、しっかりと地に足をつけている。

 鈴木社長はCyberFight入りする前のノアを1年間、サポートしていたように、そのプロレス愛は人後に落ちない。会場で目を輝かせリングを凝視する姿を目撃されている。

 だが、ビジネスの一環として厳しい視線も忘れてはいない。GLEATを鈴木社長始め選手、スタッフが自らあらゆることに取り組み、運営していく正真正銘の「自分たちの団体」にしたいという。

「まだまだ大変です。マット界の歴史を振り返れば、2年目となる来年が大切なことは確か。私も51歳です。勝負をかけています」と、そのまなざしは鋭い。

 GLEATにとって正念場の2022年を前に今回、移籍した井土が貴重な戦力となるのは間違いない。15歳でHEAT-UPに入門し16歳でデビューした2000年生まれの21歳。プロレスにも格闘技にも取り組んできた逸材だ。GLEAT Ver.1大会にも参戦していた。

 GLEATの田村潔司エグゼクティブディレクターも「彼は良い。ぜひとも一緒にやりたい」と太鼓判を押している。

 朝倉未来が主催する格闘技イベント「BreakingDown」の11・27第3回大会の「ミドル級 1Dayトーナメント」でも、1日3試合を勝ち抜き優勝。初代王者に輝いた。

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