豊川悦司、「枕元に置きたい」と語る中村倫也の“安心感”「彼とのお芝居はラクなんです」
中村倫也「1日カメラ回しても本編は10分いかないとか。不思議」
――映像の世界のルールで不思議なことはありますか?
豊川「最初に仕事を始めて思ったことは、芸能界は夜でも『おはようございます』ってあいさつしますよね。このしきたりはどこから発生してどういう歴史で定着したのか分かりませんが、不思議な感じがしますね」
中村「この世界に入って驚いたのは、どんだけ撮れ高悪いんだってことですね。1日カメラ回しても本編は10分いかない、とか。こんなに時間のコスパが悪いとは、観客として見ている時は分かりませんでした。テレビドラマで『このシーン120カットあります』といって十何時間かけて撮ってもオンエアは何分なんだろう、120カット全部使わないくせに、とか思ったりします。不思議だなと思います(笑)」
――ドラマのタイトルは「No Activity/本日も異状なし」です。異状のない日々とスリリングな日々、どちらが好きですか?
豊川「僕は異状のない日々。毎日スリリングだと疲れちゃう(笑)」
中村「僕もです。この仕事が異状だらけなので、暮らしはスリリングではない方がいいですね」
――今回のドラマで特別な役作りはしましたか?
豊川「いつもみたいにすごく役を考えたりリサーチしたりすることはほとんどありませんでした。とにかく中村くんとものを作るということがいちばんの役作りだと思いました。初日に会って時田という人物像がふわーっと浮かんできました」
中村「何もしてないです。せりふ覚えて現場に行って、時田さんを見ながらせりふを言っていただけです」
――プライムビデオのドラマですが、地上波のドラマとの違いは何か感じましたか?
中村「演じている側としてはあまり違いを感じていませんが、ただ時間と予算は全然違うなとスタッフさんを見て思います。地上波のドラマの撮影でもどこでCM入るか分かりませんし、見てくださる方が違いを感じるのかもしれませんね。好きな時間、好きな場所でネット配信で見るというところですかね。どんな仕事であろうと精いっぱいやるだけです」
豊川「俳優という仕事ということでは何も違いはないですね。映画も地上波も配信も違いはないと思います。ただ、企画という意味だけで考えると自社で完結しているのでフットワークが軽いなと感じました。システムとしては映像なんだけど演劇に近いのかな。自分たちが作ったものを見せるというスタイルは地上波とライブの真ん中とまでは言えないけど、観客とダイレクトに結びついている感じはしますね」
※「No Activity/本日も異状なし」
ベテラン刑事の時田信吾(ときた・しんご)と新米刑事・椎名遊(しいな・あそぶ)が、麻薬捜査の張り込み中に巻き起こす有り得ない騒動を描く。豊川が演じる主人公の時田は敏腕刑事のように見えるが、実は昇進とは無縁の警視庁のお荷物刑事。捜査の現場でもやる気を見せず、謎の迷言を次々と繰り出しながら人を煙に巻いてゆくダメ刑事だが、なぜか憎めない人間味あふれるキャラクターだ。一方、中村が演じる椎名は人たらしで時田に話を合わせ捜査とはまったく関係ない話題で盛り上がる。
監督は、映画「ヒロイン失格」(15)や「賭ケグルイ」(19年)、若者を中心に大ヒットした「東京リベンジャーズ」(21年)などでメガホンをとった英勉氏が担当。脚本は、映画「美人が婚活してみたら」(19年)や「甘いお酒でうがい」(20年)、ドラマ「でっけぇ風呂場で待ってます」(21年)の脚本を務めた“キングオブコント2014”の優勝者でお笑いコンビ・シソンヌのじろうが担当した。Amazonスタジオアジアパシフィックの責任者であるエリカ・ノース氏は「見ていてワクワクする斬新な刑事ドラマです。人気・実力ともにあるキャスト陣と、今最も注目を集めているスタッフと共に本作に命を吹き込み、皆様にお届けできることを光栄に思います」と話している。
【概要】
配信開始日:2021年12月17日(金)
話数: 本編6話一挙配信
出演:豊川悦司、中村倫也/木村佳乃、清野菜名/岸谷五朗、岡山天音、岸井ゆきの他
監督:英勉
脚本:じろう(シソンヌ)
コピーライト:(C)2021 Amazon Content Services LLC