エアコン「つけっぱなし」と「こまめに消す」どっちがお得? パナソニックが最終結論

今年9月以降続く食品値上げに続き、12月には電力会社大手全社が電気代を値上げ。電力・ガス全社の値上げは4か月連続となり、多くの電力会社で電気代がこの5年間でもっとも高い水準に達している。これから暖房稼働が本格化する冬を迎え、光熱費を不安に感じる人もますます増えてくるなか、パナソニックが冬のエアコン節電実態を調査。「つけっぱなし運転」と「こまめに消す運転」の消費電力の違いについて、独自の実験結果をもとに検証している。

断熱カーテンを使ったテクニックも節電に効果があるという
断熱カーテンを使ったテクニックも節電に効果があるという

20~60代の男女550人に、今年の値上げおよび冬のエアコン節電について調査

 今年9月以降続く食品値上げに続き、12月には電力会社大手全社が電気代を値上げ。電力・ガス全社の値上げは4か月連続となり、多くの電力会社で電気代がこの5年間でもっとも高い水準に達している。これから暖房稼働が本格化する冬を迎え、光熱費を不安に感じる人もますます増えてくるなか、パナソニックが冬のエアコン節電実態を調査。「つけっぱなし運転」と「こまめに消す運転」の消費電力の違いについて、独自の実験結果をもとに検証している。

 調査は20~60代の男女550人に、今年の値上げおよび冬のエアコン節電について実施。9月以降、コーヒー、小麦粉、マーガリンや和洋菓子、電気代などの値上げについて、7割の人が「負担を感じる」と回答。家計を直撃していることがわかった。

 また、冬のエアコン節電実態の調査では、過半数が節電を意識していることが判明。実際に実践していることとしては、「設定温度を低くする」(70.7%)、「厚着をする」(46.9%)、「スイッチをオンオフする頻度に気をつけている」(32.8%)が上位となった。

 冬のエアコン節電法として多くの方が実践している「スイッチをオンオフする頻度」について、さらに詳しく調査をしてみると、「つけっぱなし派」が56%、「こまめに消す派」は44%という結果に。今年7月にパナソニックが行った夏のエアコン冷房に関する調査では「こまめに消した方がお得」との結論が出たが、エアコン暖房中の30分外出時は「つけっぱなし」と「こまめに消す」、どちらがお得なのか。

 パナソニック・エアーマイスターの福田風子さんは「エアコンは、室内外の温度差が大きいときに運転をオンにすると多くのパワーが必要ですが、室内がいったん適温になれば少ない消費電力量でキープできます。そのため、運転をオフにして室温が外気温に近付けば、再びオンにしたときに消費電力量の多い『強運転』を行うことも。結果として、つけっぱなしのほうが少ない消費電力量で済む場合もあります」とエアコンの基本性能について解説する。

 その上で、今回は冬の暖房使用について、パナソニック独自のアルゴリズムを用いて検証。住宅の断熱性、室内熱負荷などの環境にもよるものの、外気温が3度未満のような厳しい寒さの場合は、室温が大きく下がりやすく設定温度に戻すために多くのパワーが必要となるため、「つけっぱなし」運転がお得になるという。

 一方で、外気温が3度以上であれば、室内温度がそこまで下がらないため「こまめに消す」運転の方が電気代の節約につながるという。東京の場合、昨冬で最も平均気温が低かった1月の平均気温が5.4度だったため、基本的には「こまめに消す」運転がお得と言えるそうだ。

 この他、断熱カーテン、サーキュレーターなどを使った、エアコンの電気代を節約するテクニックについても解説。特に効果が大きいのがフィルターの掃除で、パナソニックの実験によると、1年間室内機のフィルターを掃除しない場合は掃除した場合に比べて、年間で約25%、金額にして約1万円も電気代がかかってしまうという。また、設定温度も夏の冷房時に1度高くすると約13%、冬の暖房時に1度低くすると約10%の消費電力が削減されるとのこと。この冬も細かな節約を心がけたい。

次のページへ (2/2) 【画像】外出時のエアコンのオンオフについて、外気温と電気代の関係を表したグラフ
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