鬼滅「遊郭編」で増える吉原の“聖地巡礼” 子どもへの伝え方を商店街会長に聞いた
ブラタモリ的吉原の楽しみ方 遊郭伝える博物館の計画も
現在の吉原には、遊郭の建物の跡はほとんどない。しかし、その名残りを感じることができる場所はある。
大手旅行代理店の吉原ツアーでガイドも務める不破さんは「ブラタモリのように、地形を見ると面白い。吉原は全体が3メートルくらい盛り上がっている。高台になっていて、洪水が上がってこない。江戸時代から盛り土を作ってお城みたいな感じになっている。(当時は)堀も巡らせて。坂があったり、段差が分かる部分は今も残っている」。立つ位置は江戸時代から変わらない吉原大門を始め、歴史は息づいている。浅草方面から人力車でわざわざ訪れる観光客もいるという。
コロナ禍で開催は流動的になっているが、4月に行われる「花魁道中」は海外メディアも注目するイベントだ。5月には女みこしもある。遊郭で披露されていた「狐舞ひ」は、触れると子どもができるとされ、遊女は触られないように逃げ回ったとされる。現在では、逆に不妊に悩む女性が触れて身ごもった例もあるなど、時代に合わせて進化している。
不破さんは「将来的には簡単な博物館みたいなものを作ってみたいと思っている。浮世絵や写真も残っていますし、『これだけ華やかだったんだよ、ここの場所は』という部分を見せてあげたい」とも語り、遊郭の価値を後世に残す取り組みも計画している。
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