30万人突破! 40体展示の特別展「ミイラ~『永遠の命』を求めて」には福島の即身仏も
思わず手を合わせてしまう迫力
展示の一例をあげると、“ウェーリンゲメン”は1904年にオランダ・ドレンテ州のブールタング湿原で揃って発見された2体のミイラ。保存状態が良く、紀元前40年~紀元後50年前のものと推定され、当初は大きいほうが男、小さいほうが女のミイラと推定されていたが、研究が進んだ現在では、どちらも男のミイラと考えられている。ブールタング湿原など北ヨーロッパの湿地で発見されたミイラには、殺傷痕や絞殺痕が見られることが多く、遺体の上に交差した木の枝や石が置かれる場合もある。そのため、生贄として捧げられたり、犯罪者として処刑されたりした遺体が、ミイラとして現在までに残ったと考えられている。
日本のものは江戸時代の本草学(現代の博物学・薬学)の学者や、福島県・浅川町の貫秀寺に安置されている弘智法印 宥貞(こうちほういん・ゆうてい)上人の即身仏(修行として自ら土中の穴などに入り、入定――永遠の瞑想状態に入られた僧侶)を含め、4体が展示されている。修行や学術研究のために、まさに命を捧げた姿には神々しささえ感じられ、ツイッターには「思わず手を合わせてしまった」「マジ凄すぎるよ?」などの声が上がっている。
「ミイラ~『永遠の命』を求めて」には、30万人超もの入場者が訪れ評判をよんでいる。開催は2月24日までで、本展広報事務局によると、若い人たちの姿も多く見られ幅広い年齢層が足を運んでいるという。
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ネコのミイラも展示