「やったー!私も高齢者!」尾崎亜美&小原礼の“おしどり夫婦”はクイズ番組で脳トレ中

どんなに忙しくても家での料理が楽しみな2人【写真:荒川祐史】
どんなに忙しくても家での料理が楽しみな2人【写真:荒川祐史】

小原さんと一緒になることは絶対にないだろうって思っていました

小原「(ケンカは)最近はもうないよね?」

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尾崎「今はうまく切り替えられるようになりました。昔は音楽で全然意見が合わなくて、『どうしてこれが分からないの!』ってスタジオのみんなが心配するくらいよくぶつかってましたね。でも家に帰ってご飯を食べるといつも2人ともケロっとしてますから」

小原「引きずらないっていうのはあるね」

尾崎「引きずるのは嫌なので何とか解決しようとするんです。その場で解決できなくても、とりあえずこの問題はこの箱に一旦しまって置きましょうって。2人の間でそんなルール作りみたいなのができるようになりましたね」

小原「僕は彼女と結婚するまでは同じ職業の人と付き合ったことがなかったんですよ。音楽のことで言い争いをして人間関係にヒビが入ったら嫌だなって思っていたんです。でも夫婦になったら意外と引きずらなかった」

尾崎「それはたぶん私が偉いんです」

小原「アハハハ(笑)。それは間違いない」

尾崎「昔、小原さんは何か言われたらすぐに言い返してやろうっていう臨戦態勢を取る人で、ちょっと違うってなると、もうカンカンになって。でもふと我に返ると『あれ? なんで俺は怒っていたんだろう?』ということがよくあって、そんな時は『ほらね? 怒るのって損でしょ』って。すると小原さんは、だいたい次の日に『あなたの言っていた通りだった』って」

小原「怒るより先に考えるようになりましたね。アンガーマネジメントができているってことかな(笑)」

尾崎「昔、ケンカをして落ち込んだ時に『自力で回復するからしばらく話しかけないでね』って言ったのに小原さんは話しかけてくるんです。それも『俺がメチャクチャなことを言ってるだけなのになんで君が落ち込まなくちゃいけないんだよ』ですって。それを聞いて面白すぎて(笑)。続けて『俺がメチャクチャなだけだからあなたが傷付くのはおかしい』って。おかしいのはどっち?ってね(笑)」

小原「理屈が変なんだよね」

尾崎「そう。だから、この人とまともなケンカをしたら私が損すると思って。それからあまりケンカはしなくなりました。たまに『また面白いことを言ってるな』みたいなのはありますけど(笑)」

小原「彼女と初めて会った時はね……」

尾崎「それを話します? 最初はすごく感じの悪い印象でした(笑)。この人とはこの先一緒になることは絶対にないだろうって思ってましたから」

小原「彼女は初めての海外レコーディングで通訳を通して現地のプロデューサーやミュージシャンとやり取りをしていて、僕は当時アメリカで活動していたから『自分の言葉で言った方がアメリカ人には伝わるよ』ってアドバイスをしたんだけど」

尾崎「こっちは初めてですごくドキドキしているのに『下手でもいいから自分で伝えるべきだ!』って。彼のベースが大好きで弾いてもらおうと思ったのに、『同じ日本人なのになんて冷たい人なの?』って」

小原「それが今やね」

尾崎「アハハハ(笑)。結果、彼のアドバイスや海外でのコミュニケーションの仕方は正しかったんですが、すごく感じが悪かった(笑)」

小原「彼女は昔から音楽を作り始めると割と入り込んじゃうタイプで今でもいろいろと引きずってしまうんですよ」

尾崎「1つのことに没頭してしまって、寝ていても頭の中で何回もライブをやっていたり。夜中にハッ!と目が覚めて、そこからまたいろいろと作業を始めちゃうんです。そういう時は小原さんが『散歩に行かない?』、『ちょっと気分転換したほうが良いよ』って声をかけてくれて一緒に散歩するんです」

小原「僕は切り替えがうまいですから」

尾崎「それはいつもありがたいです。結局散歩しながらまたボーっと考えごとを始めるんですが(笑)。それでも足を動かしたり、太陽に当たることは大事ですから。だから私もどんなに忙しくてもご飯くらいは作れるって自己暗示にかけてちゃんと作るようにしています」

小原「料理もある意味気分転換になるんですよ。だからできるだけ長く2人とも健康でいたいですね」

尾崎「急に話が変わりましたよ(笑)。そういえば新型コロナワクチンは、65歳以上の高齢者が優先で接種できるって最初に言ってましたよね。私は64歳だから、あと1年待つのかなと思っていたんですが、説明をよく見てみると次の年の4月1日までに65歳になる人が対象と書いてあって『やったー! 私も高齢者だ!』って。めっちゃ高齢者でうれしかった瞬間でした(笑)。小原さんはだいぶ前から高齢者と呼ばれるグループに入っているから介護保険がどうしたとかやっていて」

小原「もうとっくに高齢者ですからね」

尾崎「でもね、私は高齢者が格好悪いんじゃないんです。何ができるか、何ができないかって言うのは、やっぱり歳をとってくるとその辺はどうしても出てきますよ。でも、その中でどれくらい充実した時間を過ごせるかというのが大切なんだと思います。私も歳をとって、もっともっと今までにないことが次々と起こると思うんです。そんな時にうちは彼よりも私の方が少しだけ強いので(笑)」

小原「確かにそうだね(笑)」

尾崎「彼は割とそういのは弱いと思う(笑)。でもそのことをちゃんと2人で話し合ったり向き合ったりしながら、進んでいかなきゃいけないしね。そのための相棒としては、小原礼はなかなかの素質があるのですよ」

小原「楽しい高齢者生活を送りたいですね」

尾崎「高齢者イエーイ!ですよ」

小原「僕は2人で国内旅行に行きたいなと思っていてね。海外はまだ簡単には行けないから車で国内旅行したいんです」

尾崎「旅行先でもケンカするかもしれないですが(笑)」

□尾崎亜美(おざき・あみ)1957年、京都生まれ。76年3月シングル「冥想/冬のポスター」でデビュー。現在のプロデューサーの草分け的存在。主なヒット曲は、南沙織「春の予感」、杏里「オリビアを聴きながら」、高橋真梨子「あなたの空を翔びたい」、松田聖子「天使のウィンク」、観月ありさ「伝説の少女」など。2021年9月、デビュー45年周年記念アルバム「Bon appetit」をリリース。

□小原礼(おはら・れい)1951年、東京生まれ。青山学院高等部在学中に鈴木茂、林立夫らとSKYEを結成。72年、サディスティック・ミカ・バンドにベーシストとして参加。その後渡米し、イアン・マクレガンバンドに参加。これまでロン・ウッド、ジム・ケルトナー、ボニー・レイット、矢野顕子、尾崎亜美、屋敷豪太、奥田民生らと共演。21年、SKYEでメジャーデビュー。デビューアルバム「SKYE」を10月27日リリース。

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