【週末は女子プロレス♯24】かつては公務員もいじめで挫折 女子プロレスラーが変えた“真っ暗になった人生”「夢はひとつじゃない」
タイトル奪取に成功したら…挫折を経験したから伝えたいこと
「写真を見ているうちに気づいたんですけど、リング上、笑顔でいることが増えましたね。これまでが楽しくなかったわけではないですよ。でも、この環境での私ってこんなに笑顔でいられるんだと思って、試合終わってからも楽しい感覚でいられることのほうが多い。もちろん悔しかったとか、次はこうしたいとの気持ちはあります。でも前はリングを下りてから控室で泣いていることのほうが多かったので、充実度が違いますね。なので、またベルトに挑戦して、絶対に取りたいです。4月は、みんなに近づきたいための挑戦だったけど、次に挑戦して取ったら、未来ある学生や私と同じくらいの世代の人に『将来の夢はひとつじゃないぞ』って言いたいんですよ。私、夢をかなえたのに挫折して真っ暗になった。でも、これで終わりじゃないんです。次にやりたいことが私みたいに必ず見つかるし、むしろそっちの方がいいかもしれない。入試や就職で失敗しても、そこから先にもっと大きいチャンスがあると思います。だから大丈夫と言ってあげたいし、発言力はチャンピオンになって増すと思うんですよね。だからいつかはベルトを巻きたいです!」
舞台女優とプロレス、かつての夢とはまったく無関係の分野で夢を実現させていく角田。本稿掲載時には「探偵もののようでライトなコメディー。初心者にも分かりやすくてプロレスファンにも観てほしい」という舞台「こんなとこにも探偵」に出演中(11月21日まで東京・アトリエファンファーレ東新宿にて)で、12月には自身プロデュースの公演も控えているとのこと。
「東京女子は私にとって最後の場所だし、ここを去るのは引退するときです。引退は両方。プロレスと舞台、どちらかを先にやめるというのはないですね。やめるまでは、両方どっちもやりたいんです!」
どんなに普通に見えてもプロレスと俳優の二刀流なんて誰もができる仕事ではない。女優復帰(15年4月に発表し6月に舞台復帰)とプロレスデビュー(15年5月31日)を同時進行でこなしたからこそ、ふたつでひとつととらえているのだろう。どちらもほんとうの角田奈穂。これからも、プロレスと演劇の二刀流で大忙しだ。