【ズバリ!近況】バブル期に活躍のタレント・千堂あきほは札幌に10年「今が一番、人間らしく生きている」

ウォーキングやスクワットを毎日続けている【写真:ENCOUNT編集部】
ウォーキングやスクワットを毎日続けている【写真:ENCOUNT編集部】

東京時代は疲弊も、今は「皆さんの青春の1ページになれて光栄」の心境

 北海道に来たときは、ラジオ番組が続いていたので月1回、日帰りで放送局のある大阪へ通い生放送に出演していましたが、北海道には知人もいないし、もう東京にいたときのようにガツガツ仕事する年齢でもないので、芸能活動はあまりできなくなるかなあ、と思っていました。それでも、子育てに良い環境の札幌で流れに任せて生きるのもいいかなあ、と。ところが3、4年したら北海道ローカル局の情報番組でコメンテーターのお仕事をいただけて、2年前には北海道漁協女性部応援大使に任命していただき、去年春からNHK北海道の情報番組「おはよう北海道」「ひるナマ!北海道」で「千堂あきほの浜めし」というコーナーに出演させていただいています。道内各地でロケをして、漁協の女性部の皆様から料理を教わっているんですよ。

 東京でバリバリお仕事していた頃より、今のほうが本来の私らしく自然体に近い姿で視聴者の前に出ていると思います。東京にいたときはイケイケな憧れ像を求められていましたから、気合を入れて“千堂あきほ”を作ってみなさんの前に飛び出して行っていました。でも、心の中ではイメージと本当の私とのギャップに葛藤があり、肉体的にも精神的にも疲弊してしまっていました。今のようにSNSで自分が本当に思っていること、考えていることを発信する手段はありませんでしたし。

 今は夫がほかの仕事をしながら、私のマネジャーも務めてくれています。夫はもともとスキューバダイビングの会社に勤めるサラリーマンインストラクターで、28歳で出会ったときはサイパンの店舗にいて、芸能人としての私を知りませんでした。私は芸能人扱いされるのが好きではないので、彼が自然に客として接してくれたことが心地良かったんでしょうね(笑)。私が関西に拠点を移したときに大阪支店に異動してくれて結婚し、結婚2年目に会社を辞めて私の芸能活動を支えてくれるようになりました。

 疲れ切って離れた東京での芸能活動ですが、今振り返れば、バブルの華やかでぜいたくないい時代に、面白い仕事に恵まれて名前を知ってもらえて、作品が残り……やりきった感があるのかもしれません。だから初めての土地でイチから始める状況でも、気持ちは満ち足りているというか。今もママ友とかによく言われるんです、「見てたよ~!」って(笑)。多くの人に楽しんでもらえた「東京ラブストーリー」などに出演して、皆さんの青春の1ページになれたわけですから光栄です。ただ、あれだけテレビに出ていても、デビュー当時は月給5万円だったんですよ(笑)。

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