カラテカ入江、宮迫は「今でも変わらず優しい先輩」…心に染みた電波少年“先輩”からの金言

いつか芸能界に戻りたいという気持ちがあることも明かす【写真:ENCOUNT編集部】
いつか芸能界に戻りたいという気持ちがあることも明かす【写真:ENCOUNT編集部】

極楽・山本が社員募集をかけてくれ、ハンバーグ師匠は仕事をくれた

 入江が先輩芸人からかわいがられているのはYouTubeでも見ることができる。「極楽とんぼ」の山本圭壱のチャンネルには複数回出演。株式会社ピカピカを設立後は社員募集もかけてくれた。「山本さんの心意気ですよね。本当に何十通もの応募があったんです。未経験でも、『頑張りたい』という熱意を感じる方と一緒に働きたい。自分で面接もして、2人を採用させていただきました」と笑う。「スピードワゴン」の井戸田潤のハンバーグ師匠チャンネルでは、新しく借りた事務所の清掃を依頼され、実際にカラテカの入江本人が来て、ビックリという動画もアップされている。「会社を立ち上げて、1年はほぼ全部の現場に顔を出しましたからね。徐々に知っていただけるようになりましたが、まだまだだと思っています」。

 経営する会社では、芸能活動を自粛していた映画コメンテーターの有村昆をアルバイトとして一時採用していたこともある。

「アリコン(有村昆)さんは昔からの友達です。『事務所の許可も得たので働かせてください』と連絡があったんです。僕も謹慎をしているときのつらさは分かるので、働いていただくことにしました。アリコンさんにとって初めての芸能以外のお仕事になりましたが、1か月半しっかりと働いてくれました」。

 お笑いの世界に未練がないわけではない。「芸能界に戻りたい気持ちが100%『ない』のかと聞かれたら、それはノーだと思います。今はピカピカを運営するので手一杯ですが、何年後、何十年後か分からないですけども、いつか矢部と舞台をやれる日が来たらいいなとは思います」。

 大変なのはスケジュールを埋めること。「これは芸人と一緒。芸人も仕事がなければ、スケジュールは白紙じゃないですか。マネジャーから言われて、不安になるわけですよ。それとまったく同じ気持ちですよ。今は2人の社員もいますし。僕らは定期的にご依頼いただく清掃のことをレギュラーと呼んでいるんですけども、レギュラーが欲しいですね。今はありがたいことに、制作会社さん、バナナショップ、ケータイショップなど月に7本のレギュラーのお仕事を頂いています。レギュラーが10本になったら『売れたかな』と思えるかもしれないですね」と笑う。

 株式会社ピカピカは、通常の清掃業のほかに、入江の公式SNSで発信するサービス、お客さんとの雑談「トーク0円」というサービスもあって、新しい清掃会社の形を目指している。「清掃会社のイメージって、大変そうと思われることもあるようで、確かに肉体労働がつらいときもありますが、時代に合わせて働きやすい環境づくりをしていきたいとも思っています。若い世代やセカンドキャリア、さまざまな方に清掃の仕事に挑戦してもらいたいです。制服もおしゃれにすれば印象が変わるかなと思って、アパレルブランドさんとコラボレーションしました。ユニークな福利厚生もいろいろ考えています。お客様に喜び続けてもらうために、会社の体制作りを本格的に考える段階に入りました」。入江はエアコンやキッチンをきれいにするだけではなく、お客様の顔もピカピカに輝かせるため、毎日、汗をかく。

(おわり)

□入江慎也(いりえ・しんや)1977年4月8日、東京都小平市出身。97年に高校の同級生だった矢部太郎とお笑いコンビ「カラテカ」を結成。2019年に芸能界から離れて清掃業界へ転身し、ハウスクリーニング業務に従事。独立して株式会社ピカピカを設立。芸人時代に培った営業力、コミュニケーション力も活かし、今までにない新しい清掃会社を目指している。11月1日には「汚部屋がピカピカになる! 業者の(秘)家そうじ」が発売された。

次のページへ (3/3) 【写真】入江が提供した秘蔵写真。ユニットバスの中から高層ビルの踊り場まで“ピカピカ”にしている
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