吉祥寺陥没、近隣住民は“予兆”察知も…事故には驚き「何十年も何もなかった」

2日午前6時ごろ、東京都武蔵野市吉祥寺本町2丁目で起こった道路の陥没事故。午前中から警察や工事関係者、報道関係者など50人以上が集まり、通行人が足を止めるなど騒然とした雰囲気が漂った。

道路の陥没で後輪がはまったごみ収集車【写真:ENCOUNT編集部】
道路の陥没で後輪がはまったごみ収集車【写真:ENCOUNT編集部】

道路が幅約4メートル、長さ約10メートル、深さ2~5メートルにわたって陥没

 2日午前6時ごろ、東京都武蔵野市吉祥寺本町2丁目で起こった道路の陥没事故。午前中から警察や工事関係者、報道関係者など50人以上が集まり、通行人が足を止めるなど騒然とした雰囲気が漂った。

 陥没があったのは東急百貨店吉祥寺店の裏手の路地だ。すぐ横の敷地内ではビルの基礎工事が行われており、アスファルトが幅約4メートル、長さ約10メートル、深さ2~5メートルにわたって道路側の土とともに工事現場側に流れ出た。

 陥没現場の目の前の家に住む立岩敬久さん(85)は「陥没発生は5時32分。鉄骨が落ちるような音が3回聞こえた。揺れも震度1くらいはあったかな。家から出ると、穴にハマったごみ収集車の運転手が脱出するところだった。すぐに警察が来て、6時20分頃には『危ないから出てください』と退居を命じられました。しばらく家には入れそうもない」と疲れた様子で話した。

陥没のすぐ横の敷地内では建物の基礎工事が行われていた【写真:ENCOUNT編集部】
陥没のすぐ横の敷地内では建物の基礎工事が行われていた【写真:ENCOUNT編集部】

 この場所には50年以上前から住んでいるといい、崩落現場では昨年、建物の解体工事が行われていた。「昨年の6月から工事が始まって、だいたい6か月で解体されたが、地下を掃除してたら水脈から水が出てきて、2か月くらい前に収まったので(ビルを建てる)工事を再開したという話は聞いていた。以前の建物ができる前にも日本水道協会の検査で水脈が見つかったらしいが、それから何十年も何もなかったからね。この辺りはビルも多く、こういった陥没の話は聞いたことがない」と語った。

次のページへ (2/2) 【写真】陥没事故発生後の現場の様子
1 2
あなたの“気になる”を教えてください