4人のママ・土屋アンナが明かす“子育てのルール”「雑すぎるくらいのほうが良い」

歌手でタレントの土屋アンナが、12月に開催するママを元気にする音楽祭「ママホリ2021」に出演する。イベントを企画したシンガーの中村あゆみは「アンナさんは歌手としてアン・ルイスさんや夏木マリさんのような存在。それ以上に4人のお子さんを育てるママとして彼女には尊敬しかない」と語る。歌手として、母親として限られた時間の中で4人の子どもたちとどのようにう向き合っているのか。“土屋アンナ流”の子育て術に迫った。

4人の笑顔と寝顔を見ているだけで幸せ【写真:荒川祐史】
4人の笑顔と寝顔を見ているだけで幸せ【写真:荒川祐史】

兄弟で同じ習いごとをさせない「これは私の経験」

 歌手でタレントの土屋アンナが、12月に開催するママを元気にする音楽祭「ママホリ2021」に出演する。イベントを企画したシンガーの中村あゆみは「アンナさんは歌手としてアン・ルイスさんや夏木マリさんのような存在。それ以上に4人のお子さんを育てるママとして彼女には尊敬しかない」と語る。歌手として、母親として限られた時間の中で4人の子どもたちとどのようにう向き合っているのか。“土屋アンナ流”の子育て術に迫った。(インタビュー・文=福嶋剛)

 私の子どもなのに4人とも性格がみんな違うんです。違いすぎて「もう訳分かんない」って思わず言っちゃうこともあります(笑)。子どもたちとの接し方は基本的には同じですが、かける言葉はそれぞれ理解してもらえるように考えますね。17歳の長男はどちらかというと飲み込みが早いタイプ。11歳の次男は、優しくゆっくり説明してあげます。4歳の長女は、母性本能が強いタイプで、次女と生まれた時期が近いから、私が次女をかわいがりすぎると嫉妬したり、反抗したりすることも多くて、小さくてもちゃんと言葉を選ぶようにしています。

 子どもたちには好きなことをやらせてあげたいんですが、「もしかしたらこっちの方が向いてるかもよ」ってちょっとだけ線路を引いてあげるのも良いことだと思っています。それと、もう1つは、あえて2人とも同じ習いごとをさせないようにしています。はじめは「お兄ちゃん(お姉ちゃん)が、やっているから私もやりたい」ってきっと言うと思うんだけど、いつか周りに比較されちゃうときがきて、どちらかが我慢したり、落ち込んじゃったりして、兄弟の軋轢(あつれき)が生まれてしまうかもしれない。これは私の経験からの話で、小さいころ不登校になってしまい、PTAをやっていた母親が私よりも学校に行ってましたから(笑)。だからあくまで私流なんですが、できるだけ違うものをやらせてあげようと思って長男はバレエ、次男は柔道をやっています。

 どんなに忙しくても子どもたち一人一人に向き合う時間は作るようにしています。長女と次女はまだ小さいのでお家で一緒に遊んであげたり、長男の学校はお弁当なので朝お弁当を渡す短い時間に会話したり、バレエのレッスンを見に行くときは、私1人で行くようにしていて長男と私だけの時間を作るようにしているんです。次男も同じで送り迎えのバスに乗っているときは2人だけなので、「今度はどんなタイプのシューズが欲しい?」とかそんな他愛のない会話をする時間を作るようにしています。

 兄弟ゲンカは、やっぱりテレビゲームの取り合いですね。うちはゲームを黙認しているんですが、私はテレビゲームが大嫌いなんです。「お兄ちゃんは何分やったのに僕はまだ何分しかやってない」とかね。私も「なんでゲームくらいでそんなお互いに嫌な思いをするんだよ?」って。ケンカってお互いの意思表示だから良いことなんですが、パッとケンカしてパッと仲直りして欲しいのにゲームになると自己中心的になって豹変(ひょうへん)しちゃうんです。だからゲームのケンカは「もう止めなさい!」っていつも怒ってすぐに止めさせます。

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