「お~いお茶新俳句大賞」 14歳の名句「花鳥風月私はここに海入れる」が文部科学大臣賞

「第三十二回伊藤園お~いお茶新俳句大賞」が24日発表され、滋賀県野洲市の14歳、木村稀々香さんの「花鳥風月私はここに海入れる」が文部科学大臣賞、埼玉県坂戸市の36歳、弓削田恵理さんの「ぬか床に太古の祖母が住みにけり」が金子兜太賞を受賞した。

文部科学大臣賞受賞作品が掲載された「お~いお茶」
文部科学大臣賞受賞作品が掲載された「お~いお茶」

応募者53万9140人、応募句205万7963句と過去最多の応募数の中から2000句が入賞

「第三十二回伊藤園お~いお茶新俳句大賞」が24日発表され、滋賀県野洲市の14歳、木村稀々香さんの「花鳥風月私はここに海入れる」が文部科学大臣賞、埼玉県坂戸市の36歳、弓削田恵理さんの「ぬか床に太古の祖母が住みにけり」が金子兜太賞を受賞した。

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「伊藤園お~いお茶新俳句大賞」は、応募された新俳句の中から伊藤園の看板商品「お~いお茶」の商品パッケージに掲載される句を決める賞。季語、定型などといった独自の細かい約束ごとが重んじられる俳句と違い、新俳句は創作上の制限をできるだけ省き、五・七・五のリズムで自由に表現することが可能で、初心者が取り組みやすいと同時に、ベテランと同じ土俵で「表現力」を競い合うことができる。三十二回目を迎えた今回は、応募者53万9140人、応募句205万7963句と過去最多の応募数の中から、2000句が入賞に選ばれた。

 文部科学大臣賞を受賞した木村さんの「花鳥風月私はここに海入れる」は、選評で「『花鳥風月』とは、和歌以来の伝統的季語で、竪題季語(月・雪・花・時鳥・鷹・鹿・紅葉)とも言います。ですから海を入れることは本来できないのですが、ここは作者の想像力で、海を入れてみたい、私ならそうすると言うのです。たしかに日本のような四海海の島国なら、そういう発想があって当然でしょう」と評価された。

 また、金子兜太賞を受賞した弓削田さんの「ぬか床に太古の祖母が住みにけり」は、「ぬか床は、ことに田舎の人々の暮しの中で代々受け継がれているものでしょう。『太古の祖母』という表現には、幾代にもわたる先祖の暮しの知恵が伝わっているに違いありません。作者もまたそのぬか床を受け継いで、子や孫たちに伝えていこうと決めているのです。下五『住みにけり』の切字に、その決意の響きを感じます」とたたえられた。

 文部科学大臣賞の木村さんには賞金50万円、金子兜太賞の弓削田さんには賞金20万円のほか、賞状、受賞作品掲載の「お~いお茶」、受賞作品掲載額、入選作品集がそれぞれ賞品として贈られる。

次のページへ (2/2) 【写真】「文部科学大臣賞」受賞の14歳・木村稀々香さんと「金子兜太賞」受賞の弓削田恵理さん、実際の写真
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