女優の天海祐希が21日、都内で行われた主演映画「老後の資金がありません！」（30日全国公開）の完成披露プレミアイベントに登場。松重豊、新川優愛、加藤諒、石井正則、若村麻由美、毒蝮三太夫、草笛光子、前田哲監督も駆け付け、歌手の氷川きよしがサプライズで登場した。

　同作は、垣谷美雨の34万部を突破したベストセラー小説「老後の資金がありません」が原作。物語は子育ても落ち着き、老後は安泰のはずだった主婦が、あらゆるお金の災難が立て続けに襲ってくる中、悩みもがき奮闘しながらも逆境に立ち向かう姿を描く。天海は節約をモットーとする主婦・後藤篤子を演じる。

　昨年公開予定だったが、新型コロナウイルスの影響を受けて延期に。この日は、観客を入れての開催となり、天海は「ハッピーですね」と口を開くと、拍手喝采となった。そして、天海は「すごく幸せに思っております。ありがたいと思っております」と、にっこり。

　篤子の夫・章を演じた松重は、「現場に行くと、いつもセレブリティーな天海さんが貧乏くさくしていらしたので、本当にこういう家庭なんだと思ってワクワクして楽しい日々を過ごしていました。幸せでハッピーな日々でした」と話すと、天海は「松重さんが現場にいてくださると心強くて、とても冷静にいろいろ見ていてくださったので、後ろから支えていただいた気がします」と称賛。すると、松重は「天海さんがピシッと立っていらっしゃるから、僕も腰を曲げてでも後ろから支えてたいという気持ちになるんですよ」と明かした。

　また、篤子と敵対する桜井志津子を演じた若村だが、天海とはプライベートでは仲が良いそうで、「映画の撮影現場は初めてなので、緊張しました。友達なんだけど、仕事仲間というのに慣れていなくて、ドキドキ緊張して。お互いメイクした顔を見るのが久々で」と告白。天海も「2人で会うのときはドスッピンで。私から見て若村真由美さんという女優さんは、素晴らしい女優さんで尊敬しているところもあるので。『あれ？　天海祐希こんなこともできないの？』と思われたら嫌だなと思い緊張しながら現場に行きました」と打ち明けると、若村は「さすがでした」と“女優・天海祐希”を絶賛した。

　最後に、天海は「1年待ってこうして100％のお客さまに会場に入っていただけるようになったこと。皆さんの辛抱と努力で（感染者の）人数を抑えられていることもあります。このまま、皆さん毎日安全に安心に生活できるようにお互い頑張りましょう。『映画館に足を運んでくださいね』と言えるようになったことが本当にうれしく思います。このタイミングで公開できることをうれしく思っています。少しでも皆さんの日常に役に立つ映画になりますので、お母さま、お父さま、そしてお友達やご夫婦で何度でも映画館に足を運んでいただけたら」と呼び掛けた。続けて、公開日が衆議院選挙投票日であることから、「映画を見て投票、投票してから映画を見ても。外出した際には映画館に足を運んでいただけたらと思います。私たちみんな頑張りました。心を込めて皆さんに届きますように」とメッセージを送った。