来年「還暦」を迎える格闘技の聖地に出没する「後楽園ホールの怪人」を君は知っているか?

後楽園ホール。東京・水道橋にある「格闘技の聖地」。首都圏のプロレスファンにとっては、通いなれた会場であり、プロレス団体にしてみれば、ファンの反応をダイレクトに感じられるショールームのような存在だろう。

来年60周年を迎える格闘技の聖地・後楽園ホールの入り口【写真:柴田惣一】
来年60周年を迎える格闘技の聖地・後楽園ホールの入り口【写真:柴田惣一】

目撃できればラッキーな“怪人296”

 後楽園ホール。東京・水道橋にある「格闘技の聖地」。首都圏のプロレスファンにとっては、通いなれた会場であり、プロレス団体にしてみれば、ファンの反応をダイレクトに感じられるショールームのような存在だろう。

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「どこから見てもリングサイド」と言われるように、どの席からもとても見やすく、今はコロナ禍で声援禁止だが、歓声もよく響くすてきな会場だ。後楽園ホールが一番好きというファンも多い。

 月に複数回の大会を開催する団体もあれば、年に1回のビッグマッチ興行として「聖地」を使用する団体もある。団体サイドにとっても特別な存在であることは間違いない。

 1962年1月に完成し、同年4月16日にオープンしており、来年2022年は60周年を迎えることになる。ちなみに5年前には後楽園ホールの55周年記念と全日本プロレスの創立45周年の記念大会がコラボしている。

 来年は還暦。何かしらのメモリアルイベントのゴングが鳴るのではないか。今から楽しみだ。

 ところで、聖地に伝わる都市伝説をご存じだろうか? 「オペラ座の怪人」ならぬ「後楽園の怪人」が出没しているという。

 選手でもなく、団体関係者でもない。ファンでもないのに、いつも後楽園の売店やロビーに姿を現し、時にはスタッフとしてかいがいしく働く様子も目撃されている。特にレジェンドたちをエスコートする髭面の大男…選手やスタッフの信頼も厚いようだが、正体不明の怪人。「あの人、誰?」という声を聞くこともしばしば。そこで直撃してみた。

 怪人の名は上原洋。通称「296(ニグロ)」。東京・原宿でプロレスやサッカーのグッズを販売する「DEPORTES」のオーナー店長だった。

 名古屋在住の小学生のころから、プロレス観戦にはまり、選手と親交を深めてきた。高校生になり、日本人選手はもちろん。外国人選手とも仲良くなっていたある日のこと。いささか酔っぱらった故テリー・ゴディさんから「お前は、今日からニグロ・ボーイだ」と命名されてしまった。

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