切っても切れないプロレスと入場テーマ曲の関係 応援選手と“推し曲”も大きな魅力
プロレスラーと入場曲。今や、切っても切れない強固な関係にある。好きな選手だから入場曲にノリノリなのか。それとも、心躍る曲が流れるから好意の感情が芽生え、その選手に注目するのか。ニワトリが先か、タマゴが先か? 皆さんの推し入場曲はどれだろうか?
数々の名曲 まず思い出すのはアントニオ猪木の「炎のファイター」
プロレスラーと入場曲。今や、切っても切れない強固な関係にある。好きな選手だから入場曲にノリノリなのか。それとも、心躍る曲が流れるから好意の感情が芽生え、その選手に注目するのか。ニワトリが先か、タマゴが先か? 皆さんの推し入場曲はどれだろうか?
先日、プロレスラーの入場曲をテーマとするトークイベントに出演した。ファンの方々の熱い思いに触れ、プロレスの魅力、楽しみ方の奥深さを改めて考えさせられたが、入場曲を多数手がけている鈴木修氏のギター生演奏にはしびれた。
橋本真也の「爆勝宣言」、武藤敬司の「HOLD OUT」「Symbol」、小橋建太の「GRAND SWORD」…作曲した鈴木氏が目の前で演奏している。さまざまな思いが巡り、全身の血が沸き上がった。
これまで数多くの名曲がマット史を彩ってきたが、まず思い出すのは、アントニオ猪木の「炎のファイター」。この曲を聴くと力がみなぎる、気合を入れる際には必ず聴くというファンも多い。そして大半は、子どものころは「猪木ボンバイエ」を「猪木、頑張れ」だと思っていたと笑う。
思えば入場曲が定着した1970年代。思い浮かぶのは、ミル・マスカラスと「スカイ・ハイ」の組み合わせ。マスカラスの人気が高まり、ジグソーの楽曲も日本で大ヒットとなった。歌詞の内容は意外なものだが、そんなことはお構いなし。メロディーとサビの部分の「スカイハ~イ」にファンは魅了された。
ジャンボ・鶴田の「チャイニーズ・カンフー」(バンザイ)も会場を熱狂させたが、当時日本テレビでプロレス中継を担当していた梅垣進ディレクターの情熱が実を結んだもの。「テレビ朝日と新日本プロレスに負けたくなかった。盛り上げるために、入場曲に力を入れた。マスカラスとジャンボの人気が上がれば、と必死だった。上司には反対されたけど、押し通したんだ」と振り返っている。