“赤ひげ先生”船越英一郎から金言、23歳俳優が明かす秘話「基礎の基礎を教わった」

舞台は「お客さんの感想が一番」と語った鈴木康介【写真:ENCOUNT編集部】
舞台は「お客さんの感想が一番」と語った鈴木康介【写真:ENCOUNT編集部】

サッカーで鍛えたメンタルが武器も…「舞台はPKを蹴るよりも緊張します」

 18年に大手芸能事務所「レプロエンタテインメント」が運営する浅草軽演劇集団「ウズイチ」のメンバーになり、19年には舞台の主演もこなした。「緊張しいなので、舞台はPKを蹴るよりも緊張します。サッカーは、青春しかかけていないですけど、舞台はお客さんがお金を払って見に来てくれるわけですから、いいものを見せなきゃと思い、緊張する。でも、それが楽しいんです」。

 19年に船越主演のNHK BS時代劇「赤ひげ2」に出演したことが、俳優として転機になった。「初めてのドラマで、初めての時代劇っていうのが全然つかめなくて、すごく苦戦したんですけど、現場にいる全員がいろいろ教えてくださったんです。船越さんには特に教えていただきましたね。“緊張するのは自分に期待しすぎるからだ”と言われ、随分楽になりました。撮影後も、モニターで見せていただき、その後はカメラの横に立たせていただき、基礎という基礎を教わることができました。ここでの経験が今も役に立っています」と感謝する。

 コロナ禍の20年6月には「ウズイチ」が活動中止に。「舞台は生もの、お客さんの感想が一番じゃないですか。滑っている地獄のような日もあるわけですが、原因は自分たちにある。悪かったところを修正していくと、また違った反応が返ってくる。舞台は自分にとって原点で、それがなくなってしまったのはつらかった」と話す。

 憧れの俳優は市原隼人、松坂桃李。「映画『ヤクザと家族』の市原さんの熱い芝居には憧れました。松坂さんの好きな作品は映画『孤狼の血』。豚小屋で無心に殴り続けるシーンには鳥肌が立ちましたし、いつも、なんでこんな芝居ができるんだろうと思っています。今回は自分にない部分を演じることができ、自信もついたので、いろんな役に挑戦したいと思っています」。サッカーで鍛えたメンタルを武器に今後も活躍してくれそうだ。

□鈴木康介(すずき・こうすけ)1997年12月19日、愛知県出身。大学2年の時に俳優を志し、上京。18年に浅草軽演劇集団・ウズイチのメンバーとして舞台を踏む。NHKBS時代劇「赤ひげ2」「赤ひげ3」に医師・田山真一郎役としてレギュラー出演。特技は6~12歳まで習った極真空手とサッカー。

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