FC東京・森重、好きな映画は「イントゥ・ザ・ワイルド」にリリー「センスが激シブ」

対談したリリー・フランキー(下)とFC東京の森重真人【写真提供:FC東京】
対談したリリー・フランキー(下)とFC東京の森重真人【写真提供:FC東京】

森重「『ノマドランド』も観に行った」…リリー「僕なら、2日ぐらい寝込みます」

――ところで、森重さんの好きな映画は何でしょうか。

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森重「『イントゥ・ザ・ワイルド』(※すべてを捨て、アラスカへの放浪の旅に出た青年の物語、ショーン・ペン監督)という作品が大好きです。今年のアカデミー賞作品賞『ノマドランド』(※家を持たず、車で全米を旅しながら生活するヒロインの姿を描く)も面白そうだと思って、観に行きました」

リリー「映画のセンスが激シブですね。『ノマドランド』を観た後に、ポジティブな気持ちで試合に行くわけですね。僕らなら、2日ぐらい寝込みます(笑)。『ノマドランド』の監督も、アスリートがまさか、公開2日目に見に来るとは思わなかったでしょう」

森重「一人の人間を追って、その人が経験してきたことを疑似体験できるようなものが好きです。リリーさんの新作『その日、カレーライスができるまで』(※亡き妻のために、大好きなカレーを作る男の物語、公開中)も観てみたいと思っています」

リリー「僕の映画がいいのはものすごく短いこと(※52分)です。森重さんは自分の真逆の人生を歩んでいる人に興味があるんですね。『ノマドランド』は何も持ってないって人の映画ですから」

森重「リリーさんは演じる時に、これは自分の人生に活かせるなとか、自分の生きる上での軸となった経験はありますか?」

リリー「キャスティングされる時って、監督もプロデューサーも、僕自身に全くないものをオファーしてこないので、自分が今まで生きてきたものを役に乗せていくっていうことですよね。自分になくても、自分が見てきた人でもいいわけです。今でも自分のことを役者とは思ってないのですが、お芝居に関しては、役名がついたら、もう自分じゃなくなります。だから、照れくさいことは一つもないです。映画で死ぬほどケツを出していますけど、自分ではイヤ。誰かになっていることで、放たれる自分もありますよ。自分だったら照れくさくてできない」

森重「普段の生活で『リリー・フランキーさん』を演じる部分ってありますか?」

リリー「昔はありましたね。本名は『中川雅也』だけど、中川雅也で生きている時間は、確定申告の時くらいしかない。森重さんも、森重さん自身とFC東京の森重さんの境目はなくなっているでしょ」

森重「そうですね。時間がかかったのかもしれないけど、馴染んできましたかね」

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