イラストレーター、俳優などマルチに活躍するリリー・フランキー（57）とFC東京の森重真人（34）が対談した。リリーの絵本「おでんくん」の主人公・おでんくんが森重に似ていると評判になったことから、14年からコラボグッズを展開中。今回の対談は森重のJ1通算400試合出場を祝ったもので、5年ぶり2度目。2人はサッカーを始め、映画やコロナ禍の今についても語り合った。（取材・構成＝平辻哲也）

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リリー「400試合出場、おめでとうございます」

森重「こちらこそ、たくさんコラボさせていただき、ありがとうございました。最初はアニメのアフレコでしたかね。そこからLINEスタンプを始め、300、350試合という節目ごとにグッズを販売させていただきました。感謝しかないです」

リリー「おでんくんは母親の香典返しで配ろうと思って、描きました。森重さんとのコラボで、いろんなところで覚えてもらって、育ててもらった。すごく恵まれているなと思います。LINEスタンプは僕も使っていて、銀座のホステスには森重さんとのコラボスタンプが人気。子供の頃、おでんくんを見て育った子が、ホステスになっている。『なんで、おでんくんがFC東京のユニフォームを着ているの』って。結構、買わせていると思いますよ（笑）」

森重「おでんくんとの出会いは、大分トリニータ1年目の時、ファンの方からおでんくんグッズをいただいて、似ているよと言われたのがきっかけでした。本当に似ているな、自分で納得するほど。FC東京に加入したときに、『やべっちFC』で取り上げてくれました。それをリリーさんの関係者の方が見て頂いて……、対談をさせていただいたんです」

リリー「僕はサッカーに詳しい方じゃないけど、森重さん、どうしているだろう、サッカーはどうなっているだろうと、サッカーを気にするきっかけになりました。ところで、デビュー当時、現役で400試合いくと思いましたか？」

森重「いや、想像できなかったですね。300とか、400試合出ている選手って、すごいなと思っていました。今も実感ないですし、あっという間だったな。目の前の1試合1試合のためにしっかり準備して、400回繰り返したんだな、と」

リリー「ここまでケガもしているわけじゃないですか。『ちょっとやばいな』っていうケガもあったはずですよね。痛くてもやらないとできない記録ですよ。（プロ野球の）衣笠祥雄選手がデッドボールに当たっても、痛い顔をすると、下げられるから、涼しい顔でいるみたいなことですよね？」

森重「『痛い』というと、やめておこうかとなるので、我慢できる痛みは隠しながら、というのはありました」

リリー「節目節目の出場には励みになりました。『体がだりぃな、絵を描くのも面倒くさいな』と思っても、森重さんが頑張っているし……と思いました」