元「さんみゅ~」リーダー・西園みすずがカメラの腕を磨く日々 織田哲郎に採用された一枚の写真

ピンチのときの“悪あがき”こそチャンスに変える原動力と語る【写真:(C)女優が撮る女優展】
ピンチのときの“悪あがき”こそチャンスに変える原動力と語る【写真:(C)女優が撮る女優展】

織田哲郎に採用してもらったギターを持った一枚

 好きなカメラマンのテクニックをまねてみたり、機材についても学び、仕事の現場ではカメラマンを質問攻めにするなど短期間で経験を積んだ。

「ありがたいことに練習相手になってくれる同じ事務所の友達もたくさんいるので、しょっちゅう『撮らせて!』とお願いして。小道具を使ったりといろいろ試してみてみたんですが、モデル自体パワーのある人たちばかりで、私の未熟な撮影でも上手に撮れるので勘違いしないように心がけています(笑)。撮っていくうちに、私の好みはナチュラルな写真だなって気付いて、あんまり作り込まないように自然光を生かした作品が撮りたいと思い日々勉強中です」

 さらに偶然が重なりミュージシャンの織田の撮影チャンスが舞い込んできた。喜びと同時に緊張の入り混じった現場で西園はシャッターを切り続けた。

「めちゃくちゃ緊張しましたが、ギターを弾きながらポーズを決めてくださり、とっても優しく接していただきました」

 織田はその後、西園が撮った写真を10月に開催するライブツアーのフライヤーに起用した。

「私のような未熟者にチャンスをくださって感謝しかないです。織田さんには、たくさんのことを学ばせていただきました」

 10月5日からスタートする写真展「女優が撮る女優展」では、そういったこれまでの経験を生かして臨んだという。

「今回は自然光の使い方や私の好きな淡い色使いに重点を置いて撮影してみました。でも現場で良いと思ったショットが、ちょっと違ったり、逆にこれはどうかな? と思った写真がとっても良かったり…今はイメージを形にする難しさを痛感しています。ぜひ皆さんに見ていただき、いろんな感想をいただきたいですね」

 今後も撮影の勉強をしながら女優として舞台に立つ。

「もともと芝居をやりたくて14歳でいまの事務所に入って、10代のころは何でも挑戦してみようと思って17歳でさんみゅ~に入りました。昨年卒業してようやくお芝居に本腰を入れようとしたら今度は新型コロナで。今年26歳になりましたが、巣ごもりで必死にやってみた“悪あがき”でカメラにも出会えましたし。これからは、もっと“悪あがき”をしたいと思います(笑)」

□西園みすず 1995年4月2日、大阪府生まれ。趣味は料理とカメラ、アマチュア無線4級取得。2013年、5人組アイドルグループ「さんみゅ~」としてデビュー。リーダーとして約8年間活動で12枚のシングルと2枚のアルバムをリリース。20年3月に全員卒業となり、現在は舞台を中心に女優として活躍。21年10月5日より14日まで渋谷ギャラリールデコにて写真展「女優が撮る女優展」を開催。

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