【週末は女子プロレス♯16】アイドルだけど力持ち 東京女子・渡辺未詩がSKE48荒井優希をプロレスで引っ張る!
プロレスの魅力に目覚めた瞬間とは 運命的なSKE48荒井優希との遭遇
しかしながら、プロレスで闘っていくうちに2期グループは頭から離れ、次第にリングのとりこになっていく。転機になったのは、18年6月27日、新宿での山下実優戦と、同年11月17日に新木場で挑戦した坂崎ユカ&瑞希組のタッグタイトル挑戦。先輩レスラーとの対戦で、プロレスの本当の面白さに目覚めたというのだ。
そして何より、彼女自身にプロレスラーとしての才能とセンスがあった。カナディアンバックブリーカーやジャイアントスイングからも分かるように、彼女は意外にもパワーファイターなのである。学生時代はソフトボールで外野を守っていたというものの、力の強さには気づかなかった。おそらく強肩外野手だったと思われるが、気づいたのはプロレスのトレーニングを始めてからだ。他人よりも重い器具を軽く持ち上げたことで、周囲の目が変わったのだ。
「けっこうナチュラルボーンのパワーだよって聞いて、だったらそこを生かすしかない。持って生まれた力を(プロレスならではの)技で生かしたいと思ったんですね」
アイドルの自分がパワーファイターだったらなおさら面白い。そんな発想が彼女の原動力になっているのである。
すると今年4月、SKE48の荒井優希が東京女子でプロレスデビューするというニュースが入ってきた。全国的知名度を誇るアイドルグループからのプロレス参入。しかもデビュー戦(5月4日)で渡辺がタッグを組む。当日は多くの芸能マスコミも取材し、注目度の高さがうかがえた。
「荒井さんのことはオーディションのドラフト会議の時から見ていたので(さすがアイドルオタク!)プロレスに来ると聞いて信じられない気持ちもありました。でも、アイドルってプロレスに近しいと私が感じたようにSKEファンの方もそう感じてくださる方が多くて、(荒井優希を通じて)プロレスの魅力にはまってくれていますよね。なので、ここは荒井さん知名度も生かして、自分も多くの人をプロレスに引き込めるような存在になれたらなと思います」
渡辺と荒井はここまで何度もタッグを結成。以前には渡辺が辰巳リカとの白日夢でタッグ王座を奪取。19年1月から約1年間にわたりベルトを保持し、東京女子のタッグ戦線をけん引した。今年のシングルトーナメント「東京プリンセス・カップ」ではベスト4まで勝ち残り、シングルプレーヤーとしても成長中だ。
それだけに荒井には頼もしいパートナーであり、よき手本にもなるだろう。何しろ、渡辺の努力家ぶりは多くの関係者が認めている。