高橋あず美&蔦谷好位置「ららら♪クラシック」で鳥肌モノの「メモリー」を熱唱

俳優・高橋克典がクラシック音楽の魅力を楽しく分かりやすく伝える番組「ららら♪クラシック」次回31日の放送は「キャッツ」と作曲家のロイド・ウェバーを特集する。そこで、スタジオ・ゲストの俳優・森崎ウィンと歌手・高橋あず美、楽曲解説を行った音楽プロデューサー・蔦谷好位置に今回の番組の見どころや公開中の映画「キャッツ」についてのエピソードなど2回に渡ってインタビューを紹介。森崎ウィンのインタビューに続いて、後編は高橋あず美と蔦谷好位置に番組では語らなかった「キャッツ」とクラシックのちょっとためになる話を聞いた。

番組で高橋あず美が熱唱する「メモリー」は必見 (C)NHK
番組で高橋あず美が熱唱する「メモリー」は必見 (C)NHK

「ららら♪クラシック」特集インタビュー「キャッツ」とロイドウェバー 後編

 俳優・高橋克典がクラシック音楽の魅力を楽しく分かりやすく伝える番組「ららら♪クラシック」次回31日の放送は「キャッツ」と作曲家のロイド・ウェバーを特集する。そこで、スタジオ・ゲストの俳優・森崎ウィンと歌手・高橋あず美、楽曲解説を行った音楽プロデューサー・蔦谷好位置に今回の番組の見どころや公開中の映画「キャッツ」についてのエピソードなど2回に渡ってインタビューを紹介。森崎ウィンのインタビューに続いて、後編は高橋あず美と蔦谷好位置に番組では語らなかった「キャッツ」とクラシックのちょっとためになる話を聞いた。

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 全世界累計観客動員数8100万人、日本公演通算1万回を記録するなど、1981年のロンドン初演以来、今なお世界中で愛され続けるミュージカルの金字塔「キャッツ」。“現代のモーツァルト”の異名をもつ作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバーの代表作が「レ・ミゼラブル」のフーパー監督を迎え実写映画化。日本では24日に全国公開となり絶好調の滑り出しとなった。日本語吹替え版の音楽プロデューサーを担当したのはいまやJ-POPのご意見番としてお茶の間でも人気の蔦谷好位置、そしてテーマ曲でもある「メモリー」を歌い上げる「グリザベラ」を担当したのは世界最高峰のショー「アマチュアナイト」で優勝を勝ち取った歌手の高橋あず美だ。番組ではロイドウェバーをリスペクトする蔦谷のピアノ伴奏で高橋が「メモリー」を熱唱した。無観客の収録だったが、その場にいた関係者全員が彼女の歌に聞き惚れた。

――鳥肌の立つような「メモリー」でした。これを番組で聞けるのは本当に楽しみです。あらためて歌った感想を聞かせてください。

高橋「メモリーはこれまでそんなに歌ってはいなくて、久しぶりだったのですが、映画も完成されて試写会も見て、それを見てから初めて歌ったので、またさらに自分の中に世界観とか映像とか感情とかを一層感じながら歌うことが出来たなと思います」

――蔦谷さんは高橋さんについてどんなシンガーだと捉えていますか?

蔦谷「最初のテストの段階から役を理解して、歌を理解して、ものすごく練習と研究をしてきてくれたと感じたんですね。その上で自分の歌になっているんで、ものすごいソウルがあるんですけど、技術と努力を怠っていないからこそ、こういう歌が歌えるのかなっていう、なんか雰囲気で歌っている感じじゃないですね。だけど歌っているときにテクニカルに聞こえてくるかというと、そういうことじゃないんです。ソウルがあるんで。そこが素敵だと思います。一緒に演奏してても非常に自由だし、破天荒だとかそういうことじゃなくて、すごく歌を自由に歌っている感じがしますね」

――高橋さん、グリザベラを担当してみていかがでしたか?

高橋「吹き替えで声だけの表現は今回初めてで、最初にジェニファー・ハドソンの「メモリー」を聞いたときに、これは頑張らないといけないとすごく思って、やっぱり彼女の表現だったり、緩急つけた歌い方とか、とにかく研究に研究を重ねて、なるべくジェニファーの持っているソウルとかパワーを持ちながら、でも日本語をきれいに歌うっていうバランスがものすごい難しかったんですが、それに挑戦できたのはとても良い経験だったと思います」

――蔦谷さん、日本語吹き替え版の音楽プロデュースでこだわったところや苦労したポイントは?

蔦谷「こだわった点と苦労した点が一緒で、それは歌詞ですね。『キャッツ』は日本でも人気のあるミュージカルなので、思入れのある方も多いと思うんですが、僕は現代のポップシーンを主戦場としているので、T・S・エリオットの原詞を見たときに、『じゃあ日本語でやるんだったら、音楽にどういう日本語を乗せたら、もっとこう節回しが美しくなるかな』とか、響きとして、音として美しくなるかとか、そういうことを結構考えたりしました。あとは韻の部分ですね。T・S・エリオットの詞が、英語詞なので、基本韻を踏んでいるんですけど、日本の長い文化の中で七五調でリズムを作ることはあっても、韻でリズムを作ることは昔からそんなになかったと思います。あんまり韻には向いていない言語だと思うんですが、訳詞を担当した田中秀典と一緒に作っていったんですが、それが韻にこだわり過ぎて言葉の意味が分からなかったら仕方ないので、その辺は今回演出に入っていただいた市之瀬洋一先生に相談しながら、訳詞と先生と僕と3人で結構詰めてやっていった感じです。これが一番時間がかかった作業ですね。

――「ららら♪クラシック」は映画や様々な音楽を取り入れて、クラシックの入り口を広く取った番組だと思うのですが、「キャッツ」はその入り口になりますか?

蔦谷「ミュージカルの作曲家は、映画音楽にも影響を受けているし、それ以前のオペラだったり、クラシック音楽にも影響を受けている。ミュージカルの曲って特にポップなメロディー、キャッチーな曲が多くて、それをクラシックで使うようなオーケストラ楽器で演奏することが多いので入り口としてはすごく良いし、入りやすいんじゃないでしょうか」

高橋「私はミュージカルは最初から好きなタイプから入ったんですけど、映画もそうですし、ミュージカルもそうですし、常にどこかでオーケストラの音が聞こえてくる瞬間てありますよね」

蔦谷「特に『キャッツ』は有名な曲が多いので、入り口としてはとても面白いと思います」

高橋「見ていない人も見に行きたくなるミュージカルだと思いますね」

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