佐久間由衣、170センチのコンプレックス「目立たないように猫をかぶってしまった」

女優の佐久間由衣(26)が映画「君は永遠にそいつらより若い」(17日公開、吉野竜平監督)で主演を務めた。卒業間近で児童福祉関係への就職を控えた女子大学生が、「暴力」「児童虐待」「ネグレクト」などの社会の闇、やり切れない「哀しみ」に直面する物語。佐久間は原作にはない赤髪に染めて、少し変わった女の子を好演した。

映画「君は永遠にそいつらより若い」で主演を務めた佐久間由衣【写真:荒川祐史】
映画「君は永遠にそいつらより若い」で主演を務めた佐久間由衣【写真:荒川祐史】

高身長を生かした役柄に「これは私の容姿が生かせる」

 女優の佐久間由衣(26)が映画「君は永遠にそいつらより若い」(17日公開、吉野竜平監督)で主演を務めた。卒業間近で児童福祉関係への就職を控えた女子大学生が、「暴力」「児童虐待」「ネグレクト」などの社会の闇、やり切れない「哀しみ」に直面する物語。佐久間は原作にはない赤髪に染めて、少し変わった女の子を好演した。(取材・文=平辻哲也)

 身長170センチの長身を生かしてモデルとしても活躍する佐久間が演じるのは、漫然とした日々を送る22歳の大学生・ホリガイ、処女。同じ大学に通う少し影のある1つ年下のイノギ(奈緒)と出会い、友人の死を経験したことで、生き方や考え方を変化させていく。佐久間は原作も読んだ上、製作陣と話し合いながら、役を作っていった。

「原作(芥川賞作家・津村記久子氏のデビュー作)に描かれているホリガイは身長170センチ以上あるショートカット、猫背の女の子。(高い身長の自分は)役によっては合わないこともあって、悔しい思いもしてきたんですけども、これは私の容姿が生かせるな、ぜひ挑戦してみたいと思いました」

 劇中ではショートカットを赤く染めて、映画版ならでは、のホリガイ像を作った。「当時、金髪だったんですけども、イケイケの女の子には見えたくなかったんです。目立つけども、振り向かれない程度がいいかなと思って、監督と相談しました。ホリガイは存在感がある目立つ子ではなく、赤髪もちょっと興味本位でやってみたけども、似合っていなかったな、という感じを出したかったんです」

 少々イケてない女の子という役柄だが、自身との共通点はあったのか。「自分自身、ホリガイのようなコンプレックスはあります。しゃべっていても、いつの間にか、空回ってしまったり、頭の中がぐちゃぐちゃだったり。その場では気丈に振る舞っても、家に帰ってお風呂に入りながら考えるみたいなことは誰でもあると思うんです。他人から見える自分とはギャップって、あるじゃないですか。それによって、問題が深刻になったりしますよね」。

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