【ズバリ!近況】「魔女たちの22時」で“戸籍上は男”と告白したモデル・佐藤かよが告白を後悔した理由
LGBTだから、と決めつけられるのは嫌
――海外を転々としていたということですが、LGBTへの理解は日本と海外では違いがあると感じましたか。
「韓国では仲良くなった友達に『実は私、生まれたときは男だったんだ』と告白すると、驚かれましたけど、私の周り、特に男性はあまり気にしない人が多くて、逆に驚きました。美意識が高い人が多いからなんですかね? 韓国は出入国もスムーズでしたよ。私、戸籍上は男なのでパスポートも男のままなんですけど。意外と、スムーズに入国できるかな、と思ったタイで一番、時間を取られました。入国審査官に『君、トランスジェンダーなの?』『すごいキレイだね!』『タイでは絶対ナンバーワンになれるから大会出なよ!』ってずっと口説かれて時間を取られてしまって……(笑)」
――差別や偏見を感じることもありましたか。
「どこの国に行っても、まだまだたくさんあると思います。最近はLGBTという言葉や存在がよくメディアで取り上げられ、広く知られ、性別の垣根がなくなってきたことはすごく良いことだなと思っています。でも、友達の友達(男性)が私に『付き合いたい』『デートしたい』とか積極的だったのに、どこかで私のことを知って、急に『理解できない』『気持ち悪い』と言って態度を変えられる、なんてことは何度もありました。けど、そんな人を相手にしていてもしかたがない。気にせず、理解し合える人を大事にしています」
――先頃、いじめがネットで大きく取り上げられました。佐藤さんも子どもの頃などに、そのような経験がありましたか。
「幼いころ、仲良くしていた女の子が急に口をきいてくれなくなったり、友達の家に遊びに行って、その子のお母さんから『アンタは気持ち悪いから家に入れない』って面と向かって言われたり、上級生に『オカマ』とからかわれたり、なんてしょっちゅう。『死んだ方が楽かな』と思ったこともあります」
――大人から言われたこともあったのですか……。
「ただ、私は『LGBTってやっぱりそういう悩みがあるんだね』と決めつけられたり、深刻に捉えられたりするのがすごく嫌。だから、つらい思いをしても、それを周りにはあまり見せないようにしてきました。強がりかもしれないけれど、理解してくれる家族や友人もいましたから。LGBTに限らず、一人一人の個性への理解が深まる世の中になったらいいな、と思っています」
――そうですね。