【週末は女子プロレス♯13】タイガー・クイーンが衝撃デビューも…“仕掛け人”酷評の真意とは
ディアナの佐藤綾子はクイーンの“ライバル候補”
そして、8月26日に行われた会見において、ディアナの佐藤綾子が第2戦の相手に名乗りを挙げた。この日、ストロングスタイルプロレスとディアナが協力体制を発表。佐藤はストロングスタイルプロレスのアドバイザーでクイーンのコーチでもあるジャガーのヒールユニットCRYSIS(クライシス)のメンバーでもある。ジャガーの右腕的存在だが、クイーンについてはまったく知らされていなかった。このプロジェクトは身内にさえ極秘で進行していたのだ(試合会場ではノーコメントで会見でも一切口を開かない徹底した、今時珍しいほどの秘密主義と貫いている)。だからこそ、師匠が手がけるクイーンとはどんな選手なのか自分自身で確かめたい。そう思った佐藤が立候補し、9・5新木場でのタイガー・クイーンvs佐藤綾子が決定した。そこで、佐藤に話を聞いてみると……。
「ディアナではタイガー・クイーンの話はまったく出ないんですよ。そういう話は裏で進んでいたと思うんですけど、ジャガーさんが指導したというクイーンに衝撃を受けましたし、すごく気になってました。そして今回、提携の話を聞いて。だったらチャンスだから私がやりたいと思ったんですよね」
会見では、ジャガーが新間会長にかみつき発言の真意を問いただした。結果、“期待の裏返し”だったことが明らかに。新間氏は相手をした山下にも高評価を与え、再戦の機会を与えるよう平井丈雅代表に進言もした。1試合だけでライバルにはなり得ない。キッドも初代タイガーとの闘いを重ねることによってライバルとなった。その後、ブラック・タイガー、小林邦昭らが出てきたのだ。
ならば、佐藤もライバル候補といっていいのだろう。佐藤はこのカード決定により、タイガーマスクvs小林邦昭を意識したという。「もちろんパクりみたいなものにはしたくないですけど、“虎ハンター”を狙っていきたいとは思いますね。気持ち的には“虎ハンター”を意識してます」
さらに佐藤は、新間会長がこの試合をどう見るのかにも興味があるという。
「みんなよかったと言ってるなかでの新間さんのコメントがすごい気になっちゃって(苦笑)。あれがあっただけに、自分はどういう試合をするべきなんだろう? 何を見せたら喜ばれるんだろう?と、考えてますね」
佐藤は2001年に全日本女子プロレスでデビュー。05年の再デビュー後は総合格闘技も経験した。11年ディアナ旗揚げに参加し、その後は子育てのためプロレス活動を休止していた。三児の母として17年6月にはジャガーとのシングル戦で復帰し、このコンビでタッグのベルトも巻いた。さらに昨年1月と10月にはディアナの最高峰WWWD世界シングル王座を獲得。ジャガーに一番近い存在だからこそ、クイーンとの一騎打ちは興味津々。デビュー第2戦も、必見だ!