映画「白頭山大噴火」公開 朝鮮半島壊滅 大惨事に挑む北の工作員をイ・ビョンホンが熱演

イ・ビョンホン、ハ・ジョンウ、マ・ドンソクという韓国最高の俳優陣が豪華共演を果たしたタイムリミット・ディザスターアクション映画「白頭山(ペクトゥサン)大噴火」が日本で公開された。

バディー感がたまらないハ・ジョンウ(左)とイ・ビョンホン
バディー感がたまらないハ・ジョンウ(左)とイ・ビョンホン

韓国で観客動員数820万人超えの大ヒットを記録したディザスター大作

 イ・ビョンホン、ハ・ジョンウ、マ・ドンソクという韓国最高の俳優陣が豪華共演を果たしたタイムリミット・ディザスターアクション映画「白頭山(ペクトゥサン)大噴火」が日本で公開された。

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 韓国で公開後3週連続興行1位を達成し観客動員数820万人超えを記録した大ヒット作だ。韓国軍爆発処理班のチョ・インチャン大尉(ハ・ジョンウ)は除隊を目前に控えたある日、突然の大地震に見舞われた。次々と倒壊する高層ビル、大混乱する交通ネットワーク、押し寄せる津波……。とてつもない大惨事の原因は北朝鮮と中国の国境にそびえる白頭山の大噴火だった。

 白頭山のさらなる大噴火を防ぐための極秘作戦が考案された。それは核兵器で爆発を止めるという奇想天外の方法だ。大噴火まで残された時間は75時間。成功率3.48%という命がけのミッションを受けたインチャンの部隊は北朝鮮に潜入。作戦成功のカギとなる核兵器の場所を知る北の工作員リ・ジュンピョン(イ・ビョンホン)を見つけ出して一緒に核ミサイル格納施設への侵入を試みるが、北の警備隊、さらには正体不明の部隊とも激しく応戦することに。超大国のアメリカや中国の思惑が絡み合うなか、半島壊滅のタイムリミットが刻々と迫っていた……。

 随所に登場する都市崩壊シーンは息をのむ迫力だ。手加減なしの大混乱が徹底的に描かれていく。同作のVFXを担当したDEXTER STUDIOS(デクスタースタジオ)は、米アカデミー賞各賞を受賞した「パラサイト 半地下の家族」や「神と共に」シリーズ、ジェッキー・チェン主演「カンフー・ヨガ」といった中国映画、ネットフリックス配信の映画「スペース・スウィーパーズ」などを手掛けており、今作でも見事な手腕を発揮した。

大学教授役のマ・ドンソク(左)と大統領府民政首席役のチョン・ヘジンの会話シーンがコミカル
大学教授役のマ・ドンソク(左)と大統領府民政首席役のチョン・ヘジンの会話シーンがコミカル

 ディザスターアクション映画ではあるが、ユーモラスな仕掛けもたくさんある。マーベルの最新作「エターナルズ」にも出演しているマ・ドンソクは、地質分野の権威である大学教授役としてストーリーを裏で引っ張っていく。韓国大統領府民政首席役のチョン・ヘジンと繰り広げる会話合戦やバス車内の“ハンカチシーン”は、マッチョな外見とは裏腹のキュートな味わいを醸し出していて笑える。

 北の工作員ジュンピョンと韓国軍爆発処理班のインチャンは、敵に囲まれ期せずして共闘することになる。この場面で披露される2人のだまし合い、腹の探り合いがコミカルだ。スピード感のあるガンアクションを演じる2人の人間味とやがて育んでいくバディー感がストーリー後半の大きな柱となっている。インチャンの部隊は北朝鮮で苦闘するが、除隊間近で緊張感の薄かったインチャンが責任感の強い人間へと成長していく姿が印象深い。妊娠中の妻(ペ・スジ)との再会が果たせるのか、最後まで目が離せない展開となる。

 核兵器奪取と火山再爆発阻止という究極のミッションに挑んだジュンピョンとインチャンの運命は――。予想もできない怒涛のクライマックスと泣けるラストシーン。大災害が発生した際、人間はどう行動すべきなのかを改めて考えさせられる作品だった。2時間8分。配給:ツイン。

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