【ズバリ!近況】ヤクルト投手出身ギャオス内藤さんに聞いた2020年プロ野球の見どころと自身の意外な挑戦
指導者としてまたやってみたい
現役時代は肩の準備をしても結局、出ずに終わった、ということが何試合あったか! そういうことを続けていると、肩の疲労がたまって故障につながるんです。でも、自分が監督だと自分の思いのままにできたうえに、肩を壊したピッチャーはいなかったはず。そんなふうにやって、2年目の前季が2位だったほかは1位。なのに、2年でクビになってしまったんです。
理由? 僕が聞きたい(笑)。練習嫌いだからじゃないですか(笑)。練習はダラダラやっても意味がないと思うので、午前中の3時間しかやらなかったんです。でも、やる気のある選手は、その後、筋トレとかランニングとか、自分でやるんですよ。僕自身、そうだったから。チーム練習はその成果を出すところなんで。
僕は「NPBのセ・リーグ、パ・リーグのチームに行く選手を育てるんじゃない」と大胆発言もしてたので、それが気に入らない人もいたのかも。でも、独立リーグであっても、レギュラーシーズンを大事にして、サポーター(ファン)が足を運んでくれる面白い野球をすることが大事だと思ってるんで。僕のオリジナリティを貫けるなら、また監督をやってみたいですね。
ユーチューバーを始めようと準備中
基本的に僕を必要としているところにいきたい、求められることをやりたい、と思っています。経営者に話を聞くインタビュアーをやったこともありますし、求められれば何でもチャレンジしたい。現役時代の20代は10年間、年俸3000万円超でしたけど、FA権を行使していないし、そんなに稼いではいませんよ。お金ないんで「ぜひ仕事待ってます!」って書いておいてください(笑)。
実は今、「ユーチューバーをやりましょうよ」と、ある方から提案されていて、おもしろそうだな、と思っているところ。何を見せるかはまだ言えないんですけど、現役引退して23年目、いろんな人脈もできたんで、僕を必要としてくれるところはまだまだあると思っています。
子供は2人とも野球をやっている
体調万全なんで何でもやれますから(笑)。朝、自宅近くの川べりを40~50分走るのをルーティンにして運動していますし、酒はお付き合いの席に出たらガンガン飲みますけど、酒席がなければまったく飲みません。楽しみといえばゴルフ。コンペのゲストに年40~50回呼ばれますね。パターが得意で、スコアは85前後です。
子供は2人とも野球をやっています。教えたことも、「やれ」と言ったこともないのに。大学4年生の息子・晃大は、大学を出たらUSENに就職して野球は終わり。なつ美は女子硬式野球に力を入れている尚美学園大学の1年生。内野手なんですけど、手首の使い方とか、なかなかスジがいいんですよ(笑)。西武が女子硬式野球チームの埼玉西武ライオンズ・レディースを発足させて話題ですね。でも、なつ美には「そこを目指せ」とかは言いません。内藤家の教育方針は“自由”なんで、子供たちには「好きにしろ」と言っています。
□ギャオス内藤(ぎゃおす・ないとう)1968年7月24日、愛知県豊川市生まれ。本名:内藤尚行。1986年、豊川高校からドラフト3位でヤクルトスワローズ入団。1年目から開幕一軍入りし、大きな声と明るいキャラクターで人気を得ると同時に1990年、1991年と2年連続開幕投手を務めるなどエースピッチャーとして活躍した。1995年千葉ロッテマリーンズ、1996年中日ドラゴンズへ移籍し、1997年引退。通算36勝29敗26セーブ。引退後は野球解説者やタレントとして活躍。2013~2014年、新潟アルビレックスBC監督。1997年、OLの麻子夫人と結婚。