東ちづる、平原綾香が明かした思いに“共感”の涙 29年間の社会活動の「集大成」が完成

女優の東ちづるが総合構成・演出・総指揮・出演した東京2020 NPPON フェスティバルの公式プログラム「MAZEKOZE アイランドツアー」の試写&会見が16日、東京・丸の内の日本外国特派員協会で行われ、東、出演者でミュージシャンの平原綾香らが出席した。

会見で涙を浮かべる東ちづる(左)と平原綾香【写真:ENCOUNT編集部】
会見で涙を浮かべる東ちづる(左)と平原綾香【写真:ENCOUNT編集部】

東京2020 NPPON フェスティバルの公式プログラムを世界配信へ

 女優の東ちづるが総合構成・演出・総指揮・出演した東京2020 NPPON フェスティバルの公式プログラム「MAZEKOZE アイランドツアー」の試写&会見が16日、東京・丸の内の日本外国特派員協会で行われ、東、出演者でミュージシャンの平原綾香らが出席した。

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「MAZEKOZE アイランドツアー」はジェンダー・年齢・国籍・障がいの有無など、さまざまな個性や特性のあるアーティストやエンターテイナーがアートや音楽、パフォーマンスでつながる9つの島を巡っていく映像作品。平原を始め、お笑い芸人の小島よしお、声優・マルチクリエーターの三ツ矢雄二、女子プロレスラーのダンプ松本、写真家・映像監督のレスリー・キー氏ら総勢150人が出演している。

 社会活動を続け、誰も排除しない「まぜこぜ社会」の実現を目指す一般社団法人「Get in touch」の理事長でもある東は青の着物姿で登場。「これまで多様性のある社会を目指して29年間活動をしてきましたが、その集大成だと思っています。去年の11月から着手して、昨日までなんだかんだ編集の作業をしておりました。見てモヤモヤした気持ちを持ってほしい」と感慨深げだった。

 会見では、平原が「音楽はまぜこぜなのに、人間界はまぜこぜじゃないんだと思ってモヤモヤしました。素晴らしい演奏で感動しました。全人類に見てほしい」と涙ながらに訴えると、東も涙。オファーをもらったときには「悩んだ」と明かし、「これをやれば、マイノリティーのパフォーマーの仕事が増える。多様性が世の中に伝わって、社会が変わるんじゃないか、と思いました。ストーリーはすぐにできたが、その先が大変でした。緊急事態宣言もあって、正直逃げ出したいと思ったこともある。カメラは40時間以上回したけれども、1時間23分に切らなければいけなくて、出演者の顔が浮かんだ。時間との戦いだった」などと苦労を語った。

 一方、日本の多様性のあり方には問題提起も。「見れば、バラエティーや音楽番組には健常の人しか出ていないんだな、ということも分かると思う。低身長の役者7人に出てもらい、小人プロレスという言葉を使ったが、このことも議論を重ねた。放送では自粛用語になっているが、彼ら自身は小人と呼んでいる。この言葉がなかったら、彼らがいないことになってしまう」と話した。

 出演した絵本作家のぶみ氏が著書で教師をいじめたと記したことなどがSNS上で炎上し、7月に出演を辞退したことについては「エッセーに書かれていたことは存じ上げませんでした。私の想像以上に炎上し、彼の方から『せっかくの作品を傷つけることになるので』と申し出がありました。撮影も編集も終わっていたので本当に大変でした。それによって、心配するアーティストもいらっしゃって、勉強になりました」と話した。

 今年2月に胃がん手術も受けたことには「すっかり忘れていました。お酒を飲んでいる場合じゃないと思っていたので、体調的には元気です」と報告した。

「MAZEKOZE アイランドツアー」は22日から東京2020 NIPPONフェスティバルのサイトで世界配信される。

次のページへ (2/2) 【写真】「MAZEKOZE アイランドツアー」会見の集合ショット
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