RIZINで朝倉海に敗れた渡部修斗が示唆“ボンサイ柔術”戦は「必ずしも朝倉が有利とは限らない」
ボーダレスな格闘界でのし上がるには?
一方、この日のネクサスで実施された、同団体のバンタム級王座決定戦で福島啓太を下し、新王者となったのが河村泰博だ。
河村は、試合後にはリング上から「今、解説席にいる渡部修斗くんも、ネクサスのチャンピオンとしてRIZINで活躍していたので、僕もRIZINには出たいんスけど、まあ、(その前に)いろんな団体のチャンピオンを今後倒していこうと思っているので。あんまり強くないチャンピオン、たくさんいるので、かたっぱしから倒していこうと思っています」とマイクアピールし、会場の耳目を集めた。
この件について河村は、「ZST(のベルト)も全然狙えるなと。グラジエーターのチャンピオンにも以前、僕は勝っているんです。あとはネクサスと提携しているPFCでしたっけ? そこ(のベルト)も狙いたいですし。その方が面白いじゃないですか。盛り上げられる方法ってそれくらいしかないと思って」と持論を展開したが、こうした提案については、河村をネクサスに紹介した渡部も否定はしていない。
「(河村が)RIZINっていうのは、いきなりは難しいと思うんですけど、彼はもともとパンクラスにいたので、パンクラスのトップランカーとかとやって行くっていうのは当然、アリなんじゃないかなと思うし、勝つんじゃないかと思いますね」(渡部)
日本においては地上波でのテレビ中継を持つRIZINがフェデレーションとしての役割を担い、そこにDEEP、パンクラス、修斗の3団体のトップ選手が出場している。立ち位置的にネクサスはそれに続くような団体になるのかもしれないが、今回、新王者となった河村は、もともとはパンクラスやZSTを主戦場にしながらネクサスにも参戦し、2戦目で同団体のベルトを巻いた。それだけ団体間のハードルがボーダレスな状況。各団体のベルトを総なめにするのは最低条件として、それ以降に格闘技界で高い実績を持つファイターといかに闘い、勝ち抜いていけるのか。それが問われてくるだろう。
なお、河村に、RIZINバンタム級王者の堀口恭司について聞くと、「メチャクチャ強いですけど、堀口選手に勝てる選手って、ぶっちゃけあんまりいないじゃないですか。ファイトスタイル的に。でも、僕には寝技っていう一番の武器があるので、僕みたいな一発がある選手のほうが勝つ可能性はあるんじゃないかなとは思います」と分析。「オールラウンダーよりも、僕みたいな(寝技に)特化型の選手が相手だったほうがイケるんじゃないか。突き抜けたロケットを一個持っているヤツが突破する可能性がありますよ」との見方を示していた。