私の姿を目に焼き付けて― STU48薮下楓、卒業写真集に込めた“いたこと”の余韻
アイドル卒業を決断して少しずつ見え始めた“自分の夢”
――薮下さんは、2020年2月にドラフト3期生の沖侑果さんと対談していただいた際、「STU48としての夢はあるけど、個人の夢の話が苦手」と語っていたのが印象的でした。アイドルから次の一歩を踏み出そうとしている今、“自分の夢”は見えてきましたか?
「以前は、自分の目指す場所がアイドルだったので、その先があまり見えていませんでした。でも、アイドルを卒業するとなって、少し見え始めたというか、そこは変わったところかもしれません。あの時は『グループのことしか目標がなくて……』となっていました。沖ちゃんに『(4thシングル『無謀な夢は覚めることがない』の)タイトルからして、無謀な夢を聞かれるって分かってるじゃないですか!』と言われましたね(笑)」
――もしメンバーやグループへメッセージを送るとしたら?
「STU48は面白くて、個性が強い子が多いんです。ただ、グループの一歩外に出ると、まだ大人しい印象がどこかにあると思います。STU48という名前は知っていても、どんなメンバーがいるかは分からないという方からしたら、清楚(せいそ)でおとなしくて、瀬戸内の穏やかな感じがあるかと思いますけど、ぜひそれぞれに個性を発揮してもらいたいです」
――最後の卒業コンサートまでどう駆け抜けていきたいですか?
「メンバーともたくさんコミュニケーションを取りたいし、自分らしい最後の卒業コンサートを迎えられるようにしたいです。そして、ファンの方にはたくさん応援してくださって、愛してくださって感謝の気持ちでいっぱいです。『楓ちゃん、ありがとう』とたくさん声をかけていただいたんですが、『私の方こそ!』という感じだし、ファンの方と出会えたのは私の人生において一生忘れない出来事。卒業を寂しいと思ってくださるような存在に、自分がなれてうれしいです。最後の瞬間まで全力で、笑顔でアイドルを頑張るので、見守って、私の姿を目に焼き付けてください!」
□薮下楓(やぶした・ふう)2000年10月7日、大阪府出身。STU48 1期生。笑顔で優しく包み、互いに本音を言い合える絶妙な距離感で独自の世界に惹き込む天性のアイドル。リーダーを務める課外活動ユニット「MiKER!」のグループLINEでは、矢野帆夏と“悪だくみ2トップ”を形成。今ハマっていることはチーム戦略バトルゲーム「ポケモンユナイト」。
○薮下楓 写真集「さよならの余韻」(玄光社)
https://www.genkosha.co.jp/gmook/?p=25797
STU48からの卒業・芸能界からの引退を前に、最初で最後となる1st写真集。瀬戸内の景色の中に、確かに存在した薮下楓という1人のアイドルの軌跡が、卒業を控えた“今この瞬間にしか見ることができない”多くの笑顔とともに残されている。7月30日(金)発売。