【ズバリ!近況】シドニー五輪銀銅の背泳ぎ・中村真衣が明かした本音「ベスト記録より金を取りたかった」
五輪ではベスト記録よりも金メダルを取りたかった…!
2007年に引退。それから今日まで水泳教室での指導と講演を仕事の基本としてきた。
「引退したらコーチになる道しかないのかなと思っていたのですが、そのときに今のマネジャーと出会いました。以前、木原光知子さん(故人)のマネジャーだった人で、木原さんは水泳教室とかいろいろお仕事されていて、それで真衣さんもそういう仕事ができると。ただ、長岡にいたらできない、東京でないと、と言うので、私もそういうお仕事にもチャレンジしてみたいと思い、東京に出てきました。で、選手時代からのスポンサーの江崎グリコさんとスーパーマーケットとコラボするなどして、全国に83か所あるJSSのプールで老若男女を対象に水泳教室をやっています。ブルーシー・アンド・グリーンランド財団でも全国で水泳教室を開いています。引退して今日まで好きなことを仕事にできるということは、すごく幸せですね」
ところで、ご結婚は?
「独身です。私の仕事を理解してくれる方、募集中です(笑)。引退したのが27歳で、仕事が軌道に乗ってきたのが30代半ばなので、その間は、結婚願望はなかった。気づいたらこんな年齢になっていました(笑)」
最後に東京五輪の競泳選手への期待を。
「今回、日本の女子はちょっと元気がない。たとえば、厳しい言い方をすると、リレー種目で池江璃花子選手に頼っているようだと難しい。今や世界の100メートル自由形の女子は52秒で泳ぐ選手がたくさんます。日本選手は、今は53秒後半、54秒台なのでちょっと厳しい……。
また、私を育ててくれたJSSから渡部香生子という平泳ぎの選手が出場します。今回で五輪3回目。今までの2大会は納得できる結果ではなかった。メダルに届かない位置ではないと思います。竹村先生が指導していますので、ぜひとも頑張ってほしい。
男子注目選手は、私の故郷、新潟医療福祉大学所属で今回100メートルバタフライに出場する水沼尚輝選手です。この種目の日本記録は今年の4月の日本選手権大会でライバル川本武史選手が出した51秒00。水沼選手の自己ベストは51秒02。今回の五輪で51秒を突破して50秒台を出せばメダルの可能性大! 水沼選手にとって初めての五輪なので緊張すると思いますが、川本選手とともに競い合って力を出してほしいと思います。読者の皆さんもテレビから応援お願いします」
□中村真衣(なかむら・まい)1979年7月16日、新潟県長岡市生まれ。帝京長岡高校を経て、中央大学法学部を卒業。公益財団法人日本水泳連盟競泳委員、新潟県水泳連盟理事、ブルーシー・アンド・グリーンランド財団理事。4歳からJSSスイミングスクール長岡で水泳を始め、高校2年でアトランタ五輪出場(1996年)。女子100m背泳ぎで4位。大学3年の時シドニー五輪(2000年)に出場。女子100メートル背泳ぎで銀メダル、女子4×100メートルメドレーリレーで銅メダルを取り、日本の女子で初めて五輪のメダルを2つ獲得した。2007年に引退。以来、全国のスイミング教室で指導をしつつ、講演活動も行っている。