佐々木希、心も体も限界寸前の主人公に寄り添う役に挑む「たくましく生きて行く女性を一生懸命演じられたら」
舞台「醉いどれ天使」の製作発表記者会見が19日、都内で行われ、主演の桐谷健太をはじめ、高橋克典、佐々木希、田畑智子、篠田麻里子、高嶋政宏らが出席した。
舞台「醉いどれ天使」の製作発表記者会見で豪華出演者が集結
舞台「醉いどれ天使」の製作発表記者会見が19日、都内で行われ、主演の桐谷健太をはじめ、高橋克典、佐々木希、田畑智子、篠田麻里子、高嶋政宏らが出席した。
同作は黒澤明さん(享年88才)と、三船敏郎さん(享年77才)が初めてタッグを組み、1948年に公開された同名映画の舞台化。演出は三池崇史氏が務め、脚本は蓬莱竜太氏が手掛ける。物語は、戦後の混沌(こんとん)とした時代に生きる人々の葛藤を鮮やかに描く。
酒好きで口は悪いが、心根は優しく一流の腕の持ち主の町医者・真田を演じる高橋は、「何度も何度も若いときから見ている映画『醉いどれ天使』ですが、真田役をやらせていただくことになるとは夢にも思いませんでした」と心境を告白。高橋は映画「サラリーマン金太郎」以来4年ぶりの三池組への参加となり、「テレビドラマの延長線上だった映画で三池さんとご一緒したんですけど、まったくの不完全燃焼だったので……」と苦笑しつつ、「今回は三池ワールドにこのメンバーと望めることがものすごく楽しみです」と目を細めた。
また、主人公・松永の幼なじみのぎんを演じる佐々木は、ダンサーに憧れるが戦争で足が不自由になる役どころに挑む。佐々木は「エネルギッシュに生きていくという強い女性で、すごく素敵だと思いました」と役の魅力を伝え、続けて「心も体も限界寸前の松永に寄り添うという役で、まっすぐに松永を思いながらたくましく生きて行く女性を頑張って一生懸命演じられたらなと思います」と感慨深い様子で意気込みを語った。
東京公演は明治座にて9月3日~20日、大阪公演は新歌舞伎座にて10月1日~11日まで行われる。
【あらすじ】
ある夜、銃創の手当てを受けに、闇市の顔役の松永(桐谷)が真田(高橋)の元へやってくる。
真田は闇市の界隈に住む人々を診る町医者で、酒が好きで口は悪いが、心根は優しく一流の腕の持ち主。顔色が悪く咳込む松永を、診療所で住み込みで働く美代(田畑)も心配する。一目見て肺病に侵されていると判断し真田は治療を勧めるが、松永は言うことを聞かずに診療所を飛び出し、居酒屋で働く同郷の幼馴染ぎん(佐々木)を訪れ、闇市の様子を見回るのだった。
しかし、着々と病魔が松永をむしばみ、ダンサーの奈々江(篠田)は彼から離れていく。一方、松永の身を案じるぎんは、心の内で松永への想いが膨らんでいく。
戦後の混乱の中、松永の采配によって落ち着きを保っていた闇市だったが、松永の兄貴分の岡田(高嶋)が出所し、闇の世界の力関係に変化が起きていくのであった。
※高嶋政宏の「高」の正式表記ははしごだか