ダークヒロインから一転、病弱な美少女役で新境地…18歳の若手女優が語る憧れの女優像
鈴鹿央士主演の映画「星空のむこうの国」(公開中、小中和哉監督)でヒロインを務めたのが、モデル、女優として活躍する秋田汐梨(18)だ。映画「惡の華」(2019年)では、主人公の憧れで、事件をきっかけにダークな面を見せるヒロインを好演。本作では、主人公が思いを寄せる病弱なヒロインをまっすぐに演じ、新境地を開いた。
秋田汐梨インタビュー、映画「星空のむこうの国」で新境地
鈴鹿央士主演の映画「星空のむこうの国」(公開中、小中和哉監督)でヒロインを務めたのが、モデル、女優として活躍する秋田汐梨(18)だ。映画「惡の華」(2019年)では、主人公の憧れで、事件をきっかけにダークな面を見せるヒロインを好演。本作では、主人公が思いを寄せる病弱なヒロインをまっすぐに演じ、新境地を開いた。(取材・文=平辻哲也)
15歳のときに撮影した「惡の華」では、ヒロインの複雑な感情を豊かに表現し、その傑出した演技力で映画賞にもノミネートされた秋田。本作は小中監督が1986年に監督した伝説の商業デビュー作の35年ぶりとなるセルフリメイク。主人公・昭雄(鈴鹿)が、夢で出会った病弱な美少女・理沙の夢をかなえるため、次元を超えて奔走するピュアなSFラブストーリーだ。
「今まではクセがあるインパクトの強い役が続いていたので、等身大の女の子の役は、あんまりやったことがなかったのですが、逆に難しいんだなと思いました。理沙はすごく病弱なのですが、昭雄君との約束を果たすために命を危険に冒してでも突き進む、意思のある女の子。一途さという意味では、自分と似ているところもあるんですが、私だったら病院を抜け出すことはできないかも。理沙はすごいな、と思いました」
撮影は昨秋、千葉と静岡で行い、35年前の映画のオリジナルスタッフが再結集。「すごく団結力を感じました。どう演じたらいいか迷ったこともあったのですが、監督に相談すると、いつも『秋田さんの思った通りにやってください』と言ってくださったので、その場で感じた気持ちを大切に演じていきました。小中監督はすごく優しくて穏やかな方なんですけど、作品に対する意思の強さがあって、作品のことになるとすごく熱くなる方でした」と振り返る。
主演の鈴鹿は映画「先生!、、、好きになってもいいですか?」にエキストラで参加していたところ、広瀬すずの目に留まり、同事務所に所属することになり、2019年に「蜜蜂と遠雷」で天才ピアニストを演じ、衝撃のデビューを果たした演技派。「穏やかで、ちょっとふわふわしたところもある方。天然な部分があって、それが面白いんです。(理沙の母親役の)有森(也実)さんがいじったりすることもあったり(笑)。でも、役のことになると、すごく真剣。本番中だけではなく、休憩時間も昭雄君の気持ちを考えたり、監督と何度も相談していました」。
撮影中は鈴鹿に加え、昭雄の親友役を務めたパフォーマンスグループ「lol -エルオーエル-」のメンバーで、俳優の佐藤友祐と食事に行ったことも。「撮影の中盤くらいにお誘いいただいたんです。それまでは、撮影でしか会っていなかったのですが、プライベートな話もさせていただき、楽しかったです」。