平成「120点」のレスラー人生 令和を迎えた棚橋が語る未来像
プロレスの人気獲得と普及に全力を注いできたプロレスラーの棚橋弘至。43歳になる今年2019年に、令和の新時代を迎えた。再び巻き起こったブームを、次の時代にどうつなげていくのか。そして、新たな夢は。最終回で、絶対的エースは大いなる野望を語った。
絶対的エース・棚橋弘至インタビュー(3)
プロレスの人気獲得と普及に全力を注いできたプロレスラーの棚橋弘至。43歳になる今年2019年に、令和の新時代を迎えた。再び巻き起こったブームを、次の時代にどうつなげていくのか。そして、新たな夢は。最終回で、絶対的エースは大いなる野望を語った。
――今回の新著「カウント2.9から立ち上がれ 逆境からの「復活力」」(マガジンハウス)では、「すぐに結果が出ない努力が、実は大きな意味を持っている」というメッセージが書かれています。意義深いです。
「僕たちの取り組みによってプロレスに興味をもってもらう。けれども、そこから会場に足を運んでもらうことは、なかなか大変なことです。長い目で見て、3年は時間がかかります。僕は『3年後理論』と呼んでいます」
――どういった考えでしょうか。
「2009年ぐらいから新日本プロレスとして少しずつ上がり始めたビジネスが、3年後になって結果が出ました。いまの盛り上がりは2016年の盛り上がりによるもの。友達が『面白いよ』と誘ったり、口コミによって少しずつ広まったことで今に至っているのです。きょう頑張れば明日の集客につながる、そういうものではない。筋トレと一緒です」
大事なのは筋トレと同じ「継続」
――地道に続けることですね。
「継続していくこと。きょうやった成果はすぐ明日には出ないけど、1年後、2年後、3年後に必ず結果が出るということです」
――改めて著作に込めたメッセージを。
「時間というものは、みなさんに同じ分だけ24時間が与えられています。その時間をどう使うかがすごく重要になってくる。同じ時間を過ごすことにおいて、普段から何を意識して生活できるか。一日で得られる経験値は大きく違ってきます。それが1週間、1か月、1年になると、すごい差が開いていく。日常のどういうところに注意して生活していくのか、というところを僕の経験を通してみなさんに伝えたいです」