「青天を衝け」海外ロケ中止でVFX駆使 パリの場面にNHK「すてきなシーンになった」

11日放送のNHK大河ドラマ「青天を衝け」(午後8時)では、いよいよ主人公の渋沢篤太夫(吉沢亮)が日本を飛び出し、フランスが舞台となる。

VFXを駆使した渋沢篤太夫(吉沢亮)がナポレオン1世の墓を上から眺めるシーン【写真:(C)NHK】
VFXを駆使した渋沢篤太夫(吉沢亮)がナポレオン1世の墓を上から眺めるシーン【写真:(C)NHK】

11日放送のNHK大河ドラマ「青天を衝け」第22回の見どころを探る

 11日放送のNHK大河ドラマ「青天を衝け」(午後8時)では、いよいよ主人公の渋沢篤太夫(吉沢亮)が日本を飛び出し、フランスが舞台となる。

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 NHKによると、パリに到着した篤太夫たちは、さっそく万博会場を視察。蒸気機関やエレベーターなど最先端の西洋技術を目の前にして度肝を抜かれる姿などが届けられるという。

 ただ、日本の展示ブースに行くと、高々と掲げられていたのは薩摩の紋。幕府使節団は薩摩に抗議するが、モンブランと五代友厚(ディーン・フジオカ)が裏で手引きし、幕府と薩摩は同格の政府であると風聞が流れる内容だという。

 そんな中、徳川昭武(板垣李光人)はナポレオン3世の謁見(えっけん)式に出席し、堂々と徳川慶喜(草なぎ剛)の名代としての役目を果たす。その頃日本では、慶喜が次々と幕政改革を打ち出していたという内容が描かれる。

 今回注目したいのは、舞台が1867年のパリであるという設定の映像だ。コロナ禍で実際にロケに行くわけにはいかず、VFX(視覚効果技術)を駆使した。NHKの演出を務める田中健二氏は「パリに、いかに現代の技術で、あたかもその場にいるかのように再現されているか見どころ」とPRし、「人物以外は向こうで撮影した映像」と説明した。

 謁見の舞台となった実際の宮殿などは消失して存在しない。代わりの場所を探すため「ストリートビューがあるのでウェブ上でロケハンをした」と語り、選んだ場所をフランスのプロダクションに依頼して撮影してもらったという。

 例えば、ナポレオンの墓の手すりに俳優が手をついている場面。手すりと同じ大きさのグリーンの物を作り、そこに手を置いてもらって撮影し、フランスで撮影した映像と合成している。田中氏は「センチメートル単位で測って作り込み、合成ではないように感じさせている」と苦労した様子を明かした。さらにナポレオン3世と昭武の謁見の場面を「すてきなシーンになった」と満足げに紹介している。

次のページへ (2/2) 【写真】合成前の吉沢亮の実際の撮影シーン
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