――野島さんは、池田さんがAKB48グループ歌唱力No.1決定戦で初出場・初優勝を飾ったあと、「第1回の私を見ているような感じで、すごく感動しています」と語っていましたね。

野島「第1回大会で優勝するまで、私はSKE48の選抜にも入っていなくて、『選抜に入りたい』『もっと上を目指したい』という思いが少し迷走している部分がありました（苦笑）。でも、歌唱力No.1決定戦をきっかけに、ファンの方にも私の熱や思いが伝わったり、存在に気づいていただくことができました。私が言うのもおこがましいんですけど、歌唱力No.1決定戦にはそういう大会であり続けてほしいと思いますし、裕楽ちゃんがこうして輝く場が見つかったことが本当にうれしいです」

――池田さんはSTU48のソロカラオケLIVEで歌唱力を披露するなど瀬戸内では知られた存在でしたが、第3回優勝者となったことで全国区に飛躍を遂げるきっかけをつかみました。

野島「『裕楽ちゃんってどんな子なんだろう』と思って、映像を見たんです」

池田「えー！　そうなんですか？」

野島「『Bird』（AKB48）を歌っていたよね？　それを聞いて、いちファンとして『この子、うまい！』って思った。だから、もっとたくさんの方に裕楽ちゃんを見ていただきたい！」

――池田さんは「なごり雪」（イルカ）、「異邦人」（久保田早紀）、「川の流れのように」など、歌謡曲で強烈なインパクトを残してきました。歌謡曲が得意な理由は？

池田「歌唱力No.1決定戦の予選で、候補に挙がっていた約100曲を一つずつ聞いていって、『なごり雪』、『異邦人』を見つけました。両親とも相談して、実際に歌ってみて、いいんじゃないと言ってもらえて決めました。あの大会までは、自分が歌謡曲が好きとか、得意という感覚はなくて、シンプルに聞いて良いと思った曲を歌っていたんです。歌唱力No.1決定戦を通して、『歌謡曲が合うんだね』と言っていただける機会が増えて、私も『歌謡曲をもっと勉強したい』『もっと勉強したら上達できるかもしれない』と、新しい発見ができました」

（後編に続く）

□Nona Diamonds（ノナ ダイヤモンズ）「第3回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」ファイナリストの岡田奈々（AKB48／STU48）、野島樺乃（SKE48）、古畑奈和（SKE48）、山内鈴蘭（SKE48）、山崎亜美瑠（NMB48）、秋吉優花（HKT48）、三村妃乃（NGT48）、池田裕楽（STU48）、矢野帆夏（STU48）によるユニット。Nona Diamondsは「9つのダイヤモンド」を意味する造語で、「1人1人の歌声がまるでダイヤモンドのようで、これからも磨いていき、周りの楽器とともにキラキラと輝いてほしい」という願いが込められている。

□野島樺乃（のじま・かの）2001年9月6日、愛知県出身。SKE48 7期生。「第1回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」ですい星のごとく初代女王に輝き、選抜入りやソロコンサート開催など飛躍を遂げた大会の象徴的存在。得意のバラードやミュージカル曲を歌う姿は圧巻のひと言。「歌が特技と言えるようになった」と大きな自信をつけ、7月からは新世代女性ボーカルグループ「＆」のリーダーとして新たなスタートを切る。

□池田裕楽（いけだ・ゆら）2004年2月8日、広島県出身。STU48 2期研究生。「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」ファイナリストLIVE出演を夢見てSTU48のオーディションを受け、見事に合格。普段はあどけなさの残る17歳の少女、ステージでは歌謡曲の名作を歌いこなす“アーティスト”に変わるギャップで見る者を引きつける。「Nona Diamonds」では最年少ながら、“3代目女王”として先輩たちの中でも歌唱力で存在感を示す。