高杉真宙&岸井ゆきの対談インタビュー マジンガーZの実話“見積プロジェクト”が実写化

永井豪氏の原作によるアニメ「マジンガーZ」(1972〜74年放送)の出撃シーンで登場する地下格納庫兼プールを、今の技術と材料で建設するとしたらどうなるか?――ゼネコン大手「前田建設」が、架空の土木施設について大真面目に見積書を建てるという実話を映画化したのが、「前田建設ファンタジー営業部」(英勉監督、1月31日公開)だ。前代未聞のプロジェクトに巻き込まれる若手社員を演じた高杉真宙(23)と岸井ゆきの(27)がざっくばらんに撮影を振り返ってくれた。そして、2人がプライベートでハマっていることとは……?

映画「前田建設ファンタジー営業部」で共演した高杉真宙と岸井ゆきの【写真:山口比佐夫】
映画「前田建設ファンタジー営業部」で共演した高杉真宙と岸井ゆきの【写真:山口比佐夫】

映画「前田建設ファンタジー営業部」撮影秘話を語り合う 2人にとっての“ブルー・オーシャン”とは

 永井豪氏の原作によるアニメ「マジンガーZ」(1972〜74年放送)の出撃シーンで登場する地下格納庫兼プールを、今の技術と材料で建設するとしたらどうなるか?――ゼネコン大手「前田建設」が、架空の土木施設について大真面目に見積書を建てるという実話を映画化したのが、「前田建設ファンタジー営業部」(英勉監督、1月31日公開)だ。前代未聞のプロジェクトに巻き込まれる若手社員を演じた高杉真宙(23)と岸井ゆきの(27)がざっくばらんに撮影を振り返ってくれた。そして、2人がプライベートでハマっていることとは……?

――高杉さんの役はマジンガーZの格納庫作りに熱中するおじさん会社員(小木博明ら)を最初はクールに見ている新入社員・ドイ役。どんなところに魅力を感じましたか?

高杉「本当に脚本が面白く、キャラクターが濃いんです。僕の役はそんな濃いキャラクターたちに揉まれながら、変化していく。ドイ君はツッコミもするけど、そこに入り込みすぎない。ちょうどいいバランスを見つけていく作業がすごく大変で、監督とは何度も話し合いました。本読みでは1回目は引いてみて、2回目は入り込んでみたんですけども、どっちも違った。やばい、どうしようと思いましたね」

――岸井さんの役は、最初はやる気のないOLエモトです。それが掘削現場を見て、一変する。

岸井「真宙君は最後の最後まで引っ張る役なので、大変だなと思っていました(笑)。私の役は最初、やる気がないんですけど、割とすぐに掘削に興味を持って、みんなと一緒に作っていく。その落差でメリハリをつけたいと思っていました。何かに本気で取り組むっていう姿は素敵だなと」

――「マジンガーZ」はおじさん世代のアニメですよね。どのくらいの知識量でしたか?

高杉「もちろん知ってはいたんですけど、歌とか、小さい頃にアニメをチラッと観たくらい。多分オープニングの映像の全体像ぐらいだと思います。(共演の本多)力さんはマジンガーZネタのアドリブを入れてくるんで、すごいなと思いました」

岸井「あれは知っている人の入れ方だったよね(笑)。私も、役とまったく一緒で、ガンダムと混同していました。決まってから、ネットで(格納庫の)映像を観て、これを作ろうとする人がいるんだと思って、衝撃でした」

「ロッククライミングをやりたい」という挑戦を語った高杉真宙【写真:山口比佐夫】
「ロッククライミングをやりたい」という挑戦を語った高杉真宙【写真:山口比佐夫】

高杉「僕はドイ君みたいに、詳しく調べてみて面白さを見つけていくタイプ」

――映画は実話をベースにした物語です。会社員を演じるにあたって準備したことは?

高杉「監督から『練習して』と言われ、パソコンのキーボードのブラインドタッチをやってみたんですけど、全然駄目でした。キーの位置を覚えたりとかして、前よりはマシになったんですけど」

岸井「ゲームもやってるし、パソコンを普段から使っているイメージだった……」

高杉「僕、全然できないです。キーを打つのがめっちゃ遅いです。ゲームはマウスと3つ、4つのキーしか使わない。早打ちはクラスの最下位でした。1〜2か月ぐらい練習はしたんですけどね」

岸井「私は特には準備はしなかったです。専門用語を調べたりはしたぐらいで。ただ友達でOLをやっている子が多くて。あと、前田建設さんのビルを借りて撮影していて、ずっと社員の方がそばにいてくださったので、イメージしやすかったかもしれません」

――2人は物語が進むに連れ、ハマっていく。その切り替えがすごく面白かったです。

高杉「僕はドイ君みたいに調べるかもしれないですね。詳しく調べてみて、面白さを見つけていくタイプ。そこからもっと広がっていく。その作業が結構好きです」

岸井「掘削を見学しに行くシーンで、視覚的にも音もインパクトがすごくて、そこで一気にキラキラしてしまいました。切り替えのポイントはもう少し後にしようかと思っていたんですけど、『これを観たら、こうなるよな』と思ったので、早めにしました。こんなふうに普段興味はなくても、体験することで好きになるということはありますね。私、元々ミュージカルが好きだったんですけど、ひょんなことからストレート(プレイ)を観に行って。そこから本当に好きになったんです。やっぱり、体験が一番大きいかなと思います」

――劇中ではいろいろな現場が出てきますが、印象に残ったのは?

高杉「トンネル、ダムなどいろいろなところに行かせていただいたんですけど、皆さん、すごく仕事が好きなんだろうなと思えました。それが素敵で、熱量に繋がっている。そういうエネルギーを皆さんに頂いた気がします。僕は少し引いて見ている役でしたけども、乗っていきたくなるんですよね」

岸井「福島の掘削現場はSFっぽい感じでした。ターミネーターが出てきそうだなと思ってしまったぐらい。私が興味津々になってしまったからなのか、皆さん、親切に掘削現場のいろんなことを教えてくださって。そこで強く感じたのは、とにかく、現場の人たちがすごくイキイキしていて、技術に自信を持っているということです。『ファンタジー営業部』を作ろうとしたのも分かるなと思ったので、このままの空気感を出したいなと思いました」

――一般の人が見られない現場を見られるのが俳優の醍醐味でもあると思いますが、個人的に見てみたい現場はありますか?

高杉「僕はゲームが好きなので、ゲームの制作会社です。プログラミングをしているのを見てみたいです。見ても絶対分からないんでしょうけど。自分の趣味を作っている人たちに会いたいですね」

岸井「うーん……」

高杉「劇団四季さんの裏側とかは?」

岸井「うーん……」

高杉「練習している姿とか見てみたいです」

岸井「作品は作品の中に入り込んでしまっているから、そこはあまり観たくないかもしれません(笑)」

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