【ズバリ!近況】「トイレの神様」植村花菜は家族で米国から一時帰国し実家滞在 1人息子もおばあちゃん大好き

15周年記念アルバム「それでいい」をリリース【写真:稲葉訓也】
15周年記念アルバム「それでいい」をリリース【写真:稲葉訓也】

命と向き合う1年、学んだことをアルバムに

 ビザの発給を待ちながら、状況を見てライブやイベント、テレビやラジオなどに出演させていただいています。オンラインライブもかなり定着してきましたね。私は05年5月にメジャーデビューしたので、去年は記念すべきデビュー15周年イヤーだったのですが、予定していたツアーは全て延期からの中止に。とても残念でしたが、なんとか作品だけは残したい! と思い、大事なデビュー日である今年の5月11日に、15周年記念アルバム「それでいい」をリリースしました。

 コロナ禍という特殊な状況の中で、命と向き合う1年だったので、この状況下で学んだ大事なことを忘れないように作品にしました。そうすれば、この先もこのアルバムの歌を歌うたびに、思い出して大事にできますからね。私の歌って、ほぼ私の日記のようなものなんです(笑)。私は実際に日記を書いていて、小学校5年生の時から今もずっと書き続けています。

「トイレの神様」が突然のヒットでプレッシャーに…

「トイレの神様」が大ヒットしたときは、日記に救われました。デビューして5年間まったく売れなかったのですが、「トイレの神様」はリリースする前からラジオや新聞、テレビのワイドショーなどで「ヒットの予感!」と取り上げていただき、世間の注目や期待に応えられるのか怖くなったときがありました。でも、日記にその気持ちを吐き出すうちに、そうだ、私はこれまで会場の大きさやお客さんの数、番組の影響力の大きさに関係なく、いつも手を抜かずに一生懸命やってきたじゃないか、これからも今までと同じように、ただそれを続けていけばいいだけだ! と気付いたのです。そう考えたら怖さはなくなり、どんな大舞台で歌うときも緊張しませんでした。その後もヒット曲を、というプレッシャーに押しつぶされなかったのは、そうした下積み時代の経験のおかげだと思います。

「トイレの神様」を歌うのが嫌にならないか、ともよく聞かれますが、嫌になったことは1回もありません。本当に。私は、デビュー前はストリートミュージシャンだったので、誰も足を止めず、聞いてもらえないことはたくさんありました。それを思えば、人前で歌を歌わせてもらえて、誰か1人だけでも聴いてくれる人がいたならそれだけで幸せなんです。「他にもいい曲がいっぱいあるねんけどなぁ~」とは思いますけど(笑)、1曲求めてもらえるだけでも本当にありがたいです。「トイレの神様」を歌っているときはいつも、歌詞のとおりおばあちゃんとの思い出を辿りながら歌っています。

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