【欧州車紀行・北仏1】モン・サン=ミシェルから“モネの家”を巡る車旅を企画したが…

2019年9月16日から25日までの10日間は北フランスのノルマンディー地方を回る旅だった。ノルマンディーといえば、第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦が有名だ。連合国軍はナチス・ドイツに占領されていたフランスを、ノルマンディーの海岸、オマハ・ビーチから上陸してたった1日で奪還した。ジョン・ウェインやヘンリー・フォンダらで描かれた「史上最大の作戦」は戦争映画の不朽の名作である。

世界遺産モン・サン=ミシェル【写真提供:峯田淳】
世界遺産モン・サン=ミシェル【写真提供:峯田淳】

連れ合いのリベンジでノルマンディーへ

 2019年9月16日から25日までの10日間は北フランスのノルマンディー地方を回る旅だった。ノルマンディーといえば、第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦が有名だ。連合国軍はナチス・ドイツに占領されていたフランスを、ノルマンディーの海岸、オマハ・ビーチから上陸してたった1日で奪還した。ジョン・ウェインやヘンリー・フォンダらで描かれた「史上最大の作戦」は戦争映画の不朽の名作である。

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「さて、今回はどこにしようか」と連れ合いのゆっちゃんに尋ねたら「北フランスはどう? ノルマンディー」と言う。ゆっちゃんの父=僕にとっての義父は名の知られた絵描きで、よくお弟子さんを連れて、ヨーロッパまでスケッチ旅行に出かけていた。ゆっちゃんはそれに同行し、あるときそのままパリに置いて行かれ、20代をパリで過ごしている。パリ滞在中、再び義父がスケッチ旅行にやって来たことがあった。ゆっちゃんはちょっとだけフランス語を話せるようになっていたので、通訳を兼ねて同行した。ところが、その時の思い出が最悪だったというのだ。

 秋も深まる夕刻、フランスの北、ノルマンディーの浅瀬の海に、世界遺産のモン・サン=ミシェルが浮かび上がった。ライトアップされた神々しさに一堂が目を奪われた。ところが、義父は「ここはつまらん!」と突然、怒り出し、翌朝には一同が早々に引き上げることになったというのだ。

「あの時、なぜ、あんなに怒ったのか今でもわからないわ。ほとんど何も見られずに、パリに帰ってきちゃったの。今度はじっくり、見てみたいわ」

 そして、「モン・サン=ミシェルからモネが晩年を過ごした“モネの家”があるジヴェルニーまで車で南に下って行けたら」……。ということでフランス北紀行が決まった。

 何度もフランスには行っていたが、僕にとって北は初めて。期待も膨らむ。旅程はパリに3日間滞在した後、4日目にTGV(フランスの高速鉄道)で西北のレンヌまで行き、そこから車を借りてモン・サン=ミシェルに行き、“モネの家”があるジヴェルニーまで移動し、その近くの街ヴェルノンで車を返す――と予定を立てた。レンヌまで車ではなくTGVで行くのは、久々にTGVに乗ってみたいのと、パリ市内を車で通り抜けるのは厄介なことを以前も経験していたからだ。

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