■綾野ましろ／由羅役

25歳人気女優のクルマ愛…免許はマニュアル取得、愛車はSUV（JAF Mate Onlineへ）

――綾野さんは新キャストになります。由羅役に臨むにあたり、前作の「ReAnimation」をどのように受け止めましたか？

「前回の公演の資料・映像をいただいて見ました。音楽が軸としてありながら、心の中でそれぞれが葛藤していて、それでも一つのステージ、一瞬しかないステージに向かって、孤軍奮闘したり、団結力で頑張る様子が細かく描かれています。そして、キャストのみなさんもそこに入り込んでいると感じました。私も普段はソロアーティストとして活動しているので、共感できる部分がたくさんあって、ぜひこの作品に出演したいと思いました」

――お芝居を本格的にやるのは今回が初めてと伺いました。

「そうなんです。（事務所の）先輩に（演劇ユニットの）『TEAM NACS』さんがいらっしゃるんですけど、実際に自分がお芝居をしたことはなくて。一緒に舞台に立たせていただいたとしても、コメディーシーンの中でぽーんと放り込まれて、イジられるくらいでした（笑）。せりふをちゃんと言う機会はなかったので、まずは台本を覚えられるのかなと不安があったり、最初は気合いが入り過ぎてせりふっぽくなりすぎてしまって、すごく難しかったです。でも、自分でも気づかないうちに、周囲の方から『変わっていったね』と言ってもらえたので、そこはみなさんを信じて、あまり固定概念を持ち過ぎないように意識して、消化するようにしました」

――綾野さんが演じる由羅は、伝説の超人気バンド「Rapidry Last」（通称ラプラス）のボーカルで、前作の声のみから、今回その姿が初めて具現化されています。

「前作を見られた方は、『ラプラス』がどう描かれるんだろう、どんなふうに演じてくれるんだろうと思われれているはずです。そのプレッシャーは、正直ありました。『ラプラス』は伝説的なバンドで、ツアーでいろんな場所を回っていて、超売れっ子という設定があって、由羅はそのボーカル。しっかり腰を据えている部分はないといけないと感じつつも、せりふが入ってきたときに、由羅はとても繊細で、頑張り屋さんで、最後の最後まで自分の身を削りながら歌を届けていたんだなと感じ取りました。由羅はどんな人物なのか、演出のウチクリ（内倉）さんと話したり、『ラプラス』のほかのメンバーとイメージをディスカッションしながら、だんだん分かっていった感じ。そうしたら、私と似ている部分がすごくあったので、とてもやりやすかったです」

――ラプラスのボーカルとして歌う際に、意識していることはありますか？

「『ラプラス』を具現化するにあたり、歌えて、クールで、ちょっとミステリアスなイメージがあるということで、私にオファーをいただいたと聞いてうれしかったです。ボーカルがいないとやっぱりバンドは成り立たないし、ライブもできない。だからこそ、まずは『ラプラス』のボーカルである由羅として精一杯歌おうと。あとは、綾野ましろとしても自分との戦いがあって、ナウネバ（『NOW OR NEVER』）、『UN1ON』、ほかのバンドに負けないように、みんなが憧れているバンドと見られると意識しながら歌っています」

――会場、配信で観劇する方へメッセージをお願いします。

「私は今回が初舞台で、お稽古も最初は手探り状態で大変なところから始まりました。でも、周囲の方々に支えていただいたおかげでどんどん楽しくなっていって、プレッシャーと楽しさが同時に増していきながら、本番を迎えることができてすごくうれしいです。ファンのみなさんにも、『ラプラス』の由羅がこういう人物だったんだと、きっと分かっていただける演出になっているので、そこを楽しんでいただければ。あとは、音楽とお芝居が本当に融合されていて、芝居部分と音楽部分が切り離されることなく、常につながりながら、ストーリーの裏側が描かれていたりします。『ReUnion｜ReVise』の両方を見ていただくことで、より深く感じられると思います」