2019年には、テレビ東京のバラエティー番組で堀越学園高の同級生、タレント西村知美らと共演。西村とは長らく音信不通だったが、これを機にLINEで連絡を取り合うようになったという。「とろりん（西村）と再会できてうれしかったです。彼女は『天然』の枠に収まらない『大自然』の面白さがありますよね。そう、とろりんにYouTubeに出てもらうのもいいですね」。

　アイドル時代から、テレビ界で育ってきた酒井は、今はYouTubeという場に進みながら、こうした「テレビの底力」も信じている。だからこそ、その手法を取り入れているという。「『もう、テレビはオワコンであと10年』という人もいますが、そうではないことをYouTubeというニューメディアを使いながらも、示していきたいです」。

　デビュー時から続けている「歌」と「芝居」。この2つについては、「自分の中で消えない炎」と表現した。コロナ禍が落ち着けば、国内外でのライブ公演を再開したいと思っている。中国には、アイドル時代からの多くのファンがおり、ツイッターにも「独立、おめでとう」「よく頑張ったね」「何があっても応援するよ」などのメッセージが届いている。そんなファンへの「恩返し」こそが酒井の使命。最後に「何歳まで駆け抜けますか？」と聞くと、「まだ、分からないですね。『もう、のりピー見ていられないよ』と言われる前にはフェードアウトしようと思いますが」と言った。

　日々のトレーニングでスタイルを維持し、若さを感じさせる奇跡の50歳。まだまだ「のりピー」が似合っている。